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在り来り
「在り来り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
在り来りの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
とは受取れなかった。良山良家の年頃の娘でさえあれば、一応、口をかけて問合わされる
在り来りのものに過ぎなかった。双親はまた、自分たちの眼からしてたいしたものに思い....
「朝の風」より 著者:宮本百合子
どこかで鳴り出した。ピアノの単純なメロディにつれて「ヨオーイ、始メッ」というあの
在り来りのレコードだが、擡《もた》げた顔に朝日をうけて凝っとそのピアノのメロディ....
「津軽の虫の巣」より 著者:宮本百合子
噂も、こんどは施政の是非が人々の口に喧しく批評されるようになって来た。 それも
在り来りのお家騒動やお白州事ではない。 お大名の間には、由々しい大事として、目....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
覧に入れる事に相成っております。そのほか呉家の御血統に関係致しました事は、尋常|
在り来りの事のほか、一切他人に洩らしませぬのが、開山一行上人|以来、当寺の住職た....
「近眼芸妓と迷宮事件」より 著者:夢野久作
こう考えさせられる深刻な、シンミリしたところがあるように思うんだ。 事の起りは
在り来りの殺人事件だった。 飯田町の或る材木屋の主人で、苗字は忘れたが金兵衛と....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
つある。 足利時代に又四郎という庭造りの名人があった。庭造りというと、今も昔も
在り来りの型より外には、何一つ知らぬ輩のみ多いが、又四郎はそんなのとは異って、文....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
らはその島屋の饅頭といって街道名代の名物でございます。」 十一 「
在り来りの皮は、麁末な麦の香のする田舎饅頭なんですが、その餡の工合がまた格別、何....