在中[語句情報] »
在中
「在中〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
在中の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
なっている閑静な住居《すまい》を周旋された。私がこれから話そうと思うのは、その滞
在中《たいざいちゅう》その別荘で偶然私が耳にしたある悲惨な出来事の顛末《てんまつ....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
の脚を見たのも幻覚《げんかく》に陥ったことと信じている。わたしは北京《ペキン》滞
在中、山井博士や牟多口氏に会い、たびたびその妄《もう》を破ろうとした。が、いつも....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
國の三民主義は、東洋的先覺孫文によつてうちたてられた統制主義の指導原理である。現
在中國の國富は貧弱であるが、國土廣大なるため、統制を行つても或程度自由をのばし得....
「「吶喊」原序」より 著者:井上紅梅
の移り住む者がない。長い間、わたしはこの部屋の中に住んで古碑を書き写していた。滞
在中尋ねて来る人も稀れで、古碑の中にはいかなる問題にもいかなる主義にもぶつかるこ....
「鴨の喜劇」より 著者:井上紅梅
しやすく、なかなか長寿を得難いからだ。しかもその中の一羽は、エロシンコ君が北京滞
在中作った唯一の小説、「小鶏の悲劇」の中の主人公とさえなった。ある日の午前、その....
「わが妻の記」より 著者:伊丹万作
ていたり、流しの棚にあるはずのものが冷蔵庫にしまつてあつたりする。だから彼女の不
在中にものを探しあてることはほとんど絶望である。探す以上は一応我々の常識と因襲を....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
ものと思って下さってもよいでしょう。 二十四日、三室戸様に伴われ、皇太后様御滞
在中の御所へ、上納の御挨拶を言上に上がりました。翌日、二十五日陛下御誕辰の佳き日....
「中支遊記」より 著者:上村松園
支那の娘 首都飯店にあった宴会で私は上品で可愛い給仕娘に眼をとめた。私は滞
在中その娘を借りて来てスケッチした。一人で来て貰うと何処かかたくなって気詰りらし....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
より発するかを探らんため、これを聴かんことを求めしかど、予がほとんど三、四時の滞
在中には、ついに聴くことを得ざりき。もっとも、その女子が予の休憩せし中村氏の家に....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
のかなとは思い候えども、多分猫などの所為なるべしと存じ、なお家族にもよく、小生不
在中なりとも注意すべき旨を申し聞けおき候。 ここにその翌日すなわち二十一日の朝....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
の空気を漂わしていた。 この五色で満身を飾り立ったインコ夫人が後に沼南の外遊不
在中、沼南の名誉に泥を塗ったのは当時の新聞の三面種ともなったので誰も知ってる。今....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
得るや。政教子曰く、その利益に直接と間接の二つあり。直接の利益は、外国人がその滞
在中、旅店その他において毎日費やすところのものをいう。仮に毎日平均五百人ありて、....
「西航日録」より 著者:井上円了
対して同情を表する風あるは、また疑うべからざる事実なるがごとし。 カルカッタ滞
在中は毎夕、明月天に懸かり、清輝窓に入り、大いに客懐を慰するに足る。また一詠あり....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
駅より六時の最大急行に投じ、リバプールに向かう。水谷、大場両氏の送行あり。英国滞
在中は、サンマース氏の厚意をになうことすくなからず、また根岸氏の歓待をかたじけの....
「雨の宿」より 著者:岩本素白
ものを忘れて来たが、聞けば此の夏はまるで降らなかったという。これは悪くすると、滞
在中ずっと降り通すかも知れない、然しその時には又その時のことと肚をきめると、雨の....