在国[語句情報] » 在国

「在国〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

在国の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
仇討三態」より 著者:菊池寛
検死の時、念のためにというので、丸亀藩の屋敷へ人を迎えにやったが、ちょうど藩主が在国していたので、定府たちの間には、鈴木源太夫を見知っているものは、一人もいなか....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
日は来た。 昭和十×年五月一日、日米の国交は断絶した。 両国の大使館員は、駐在国の首都を退京した。 同時に、厳かな宣戦の詔勅が下った。 東京市民は、血走....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
覲交代これあるべき旨、仰せ出さる。 一、万石以上の面々ならびに交代寄合、その嫡子在国しかつ妻子国もとへ引き取り候とも勝手たるべき次第の旨、去々戌年仰せ出され、め....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
であろう、との意味のことが諭してあったともいう。 もはや、江戸屋敷方の避難者は在国をさして、追い追いと東海道方面にも入り込むとのうわさがある。この薄暗い街道の....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
いたのである。 抽斎は留守居比良野|貞固に会って、救恤の事を議した。貞固は君侯在国の故を以て、旨を承くるに遑あらず、直ちに廩米二万五千俵を発して、本所の窮民を....
旅愁」より 著者:横光利一
事実を云えば、異国にいる日本人の多くの者の争う点は、能ある鷹は別として、その滞在国の言葉が出来るか否かということか、出来ても発音とか読書力とかでまた争い、練達....
五ヵ年計画とソヴェトの芸術」より 著者:宮本百合子
分労働者の心持を掴《つか》んでいない。 国内戦時代は赤衛軍の指揮官をやって、現在国際革命文学局の書記をしている作家タラソフ・ロディオーノフが、彼の指導するモス....
源氏物語」より 著者:紫式部
く関聯《かんれん》したことでございましてお崩《かく》れになりました院、女院様、現在国務をお預かりになる内大臣のおためにもかえって悪い影響をお与えすることになるか....
経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
と交換されるであろう。しかしもし同一のことが金に関して起るならば、すなわちもし現在国内にある貨幣一、〇〇〇|磅《ポンド》ごとに、または将来国内に齎さるべき一、〇....
『七面鳥』と『忘れ褌』」より 著者:佐藤垢石
家老以下足軽に至るまで血判を押させ、これを引率して中仙道より西上し、彦根において在国の家老以下に、それぞれ血判を押させて徴発し総勢四千人ばかりにて上京、まず粟田....
私本太平記」より 著者:吉川英治
早馬は、六波羅や鎌倉へ、狂気のようなムチを打ちつづける。 同時に、地方武士から在国の間でも、これまでの日和見主義や対岸の火災視はゆるされず、即座に、 船上山....
私本太平記」より 著者:吉川英治
の一劃だけがいつまで夜の闇をかがり火にこばんでいた。 軍需も兵も、ほとんど三河在国の足利党の手で、この地に用意されていたのである。その晩、高氏が親しく面接した....
私本太平記」より 著者:吉川英治
の閉門中もただ安閑としていたわけではなかったのだ。師泰との打合せだけでなく、在京在国の武家仲間へも極秘に款を通じて、きょうという日を、充分な用意のもとに待機させ....
随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
野篁の創始だとか。ならば、日本最古の学校といってよかろう。これが明治七年には、現在国宝の蔵書ぐるみ二束三文で売りに出されたこともある。それを時の鍋島県令にせまっ....
大岡越前」より 著者:吉川英治
のれに打ち剋とうとしている姿は、何とも雄々しいものでおざる。……吉宗様が、紀州御在国の時からすでに眼につけて、将軍職につかるるやいな、すぐ山田奉行から召し出され....