在天[語句情報] »
在天
「在天〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
在天の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「予が半生の懺悔」より 著者:二葉亭四迷
超絶して、一段上に出る塩梅《あんばい》で、苦痛にも何にも捉えられん、仏者の所謂自
在天に入りはすまいかと考えた。 そこで、心理学の研究に入った。 古人は精神的....
「草枕」より 著者:夏目漱石
まぬだけが一層の無責任である。スターンは自分の責任を免《のが》れると同時にこれを
在天の神に嫁《か》した。引き受けてくれる神を持たぬ余はついにこれを泥溝《どぶ》の....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
変化に遭逢《そうほう》した事はない。そもそも恋は宇宙的の活力である。上《かみ》は
在天の神ジュピターより下《しも》は土中に鳴く蚯蚓《みみず》、おけらに至るまでこの....
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
詩を作った。 円覚曾参棒喝禅。 瞎児何処触機縁。 青山不拒庸人骨。 回首九原月
在天。 九 忘るべからざる二十四日の出来事を書こうと思って、原稿紙に向いかけ....
「運命」より 著者:幸田露伴
当に忠臣たるべし。孝に死し忠に死するは巍の至願也。巍幸にして天下の為に死し、太祖
在天の霊に見ゆるを得ば、巍も亦以て愧無かるべし。巍至誠至心、直語して諱まず、尊厳....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
るに加えて二百円何だ紙なり。 第七 如是報 我は飛来ぬ他化自
在天宮に オヽお辰かと抱き付かれたる御方、見れば髯うるわしく面清く衣裳立派なる....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
お読み進んで行くと、 「九三君子終日乾乾夕※若※无咎 九四或躍在淵无咎九五飛竜
在天利見大人」 いよいよ読み進んで、いよいよ何のことかわからなくなる。 お....
「真夏の夢」より 著者:有島武郎
す。 「私こわいママ」 と胸をどきつかせながらむすめが申します。 「めぐみ深い
在天の神様、私どもをお助けください」 と言って天の一方を見上げながらおかあさん....
「文学以前」より 著者:豊島与志雄
いた。この中にあってユダヤ人等は、唯一のエホバ神のみを信仰していたが、それはただ
在天の神で、如何なる形体をも取り得ないものであり、社殿の内部も簡素なものであった....
「天皇陛下にさゝぐる言葉」より 著者:坂口安吾
。 天皇の人気というものが、田中絹代嬢式に実質的なものならよろしいけれども、現
在天皇が旅行先の地方に於て博しつゝある人気は、朕に対する人気、天皇服に対する人気....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
台|辰巳角に立つ。天女十六人は左右に分かれて舞を舞う。――次は天人楽である。大自
在天王が天人六十人をひきいて現われる。二十人は天衣綵花を盛り、四十人は音楽を調べ....
「西航日録」より 著者:井上円了
。 途上詩作一、二あり。 紅海書懐 紅海尽頭風月幽、亜山埃水入吟眸、客身已
在天涯外、遮莫家郷憶遠游。 (紅海の懐いを書す 紅海の尽きるあたり、風も月もほ....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
えるようでございます。浦上復興のため働いているのは地上生き残りの信者よりはむしろ
在天の霊魂ではございますまいか。私どもはむしろその弱き人間性よりいずる不精と怠惰....