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在家
「在家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
在家の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
須の篠原《しのはら》にあらわれて、往来の旅びとを取り啖《くら》うは勿論、あたりの
在家《ざいけ》をおびやかして見あたり次第に人畜を屠《ほふ》り尽くすので、宗重は早....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
クララは父母や妹たちより少しおくれて、朝の礼拝に聖ルフィノ寺院に出かけて行った。
在家の生活の最後の日だと思うと、さすがに名残が惜しまれて、彼女は心を凝らして化粧....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
ょう、あなたの恋人の一式小一郎様は! で、悪いことは申しません、永世の蝶の一匹の
在家《ありか》を、一口お打ち明けなさいませ、そうしたら滝の水を止めましょう。そう....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
。……」 「何しろ、この荒寺だ、和尚は出がちだよって、大切な物だけは、はい、町の
在家の確かな蔵に預けてあるで。」 「また帰途に寄るとしよう。」 不意に立掛けた....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
「その危険もあるし、ほかに私が考えていることがあるの。とにかく、あなたあの女の
在家を突き止めてくれない?」 圭子を使っている上、木賀も参加させて、どちらから....
「赤格子九郎右衛門の娘」より 著者:国枝史郎
妹お浪を右腕の痣を証拠にして探しあてようとこの年月心掛けては居りやすが、いまだに
在家の知れないのは運の尽きか死んだのか、心残りでございますよ。……なアんて詰まら....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
野郎どもをつれて、そっちを固めていなさるはずだ。で、大将にこういってくれ。紋也の
在家がわかりました。笹家にいるそうでございます。これから退治にとりかかりますので....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
この妹が、凜としていた。土地の便宜上、米町川の上流、大笹に地を選んで、とにかく、
在家を土蔵ぐるみ、白壁づくりに、仮屋を合せて、女神像をそこへ祭って、可心は一生堂....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
間法師とは課役を避けて出家した私度の僧の徒で、家に妻子を蓄え口に腥※を啖うという
在家法師、すなわち非人法師の亜流である。その徒の三昧聖として葬儀の事に預り、警固....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
と一緒になって居るのもあれば普通の娘と坊さんと一緒になって居るのもあり、また尼と
在家の男と一緒になって居るのもあります。子が生れなければ別段人が何とも言わぬ。と....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
に便利であるところからしばらくそれを便って落着いたわけである。 ある日、慧鶴は
在家の法事によばれて行き、役目をしまったあと、その家の珍蔵の大愚和尚の書軸を見せ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
、時に応じ、所に応じ、事情に応じて善処することになっていますから、私たちいわゆる
在家のものはなおさら生活様式は時代の適応性を考えなければなりません。 洋装が便....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
というそれである。「家に妻子を蓄へ、口に腥※を啖ふ」とあって、すなわち肉食妻帯の
在家法師であり、その「形は沙門に似て、心は屠児の如し」とあって、もちろん仏教信仰....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
類で、法師とはいえ実は在俗の生活をなしているのである。寺に住まずして、その多数は
在家の法師であったのである。すなわち令外の僧尼である。かくの如きものがいかにして....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
なり、公民の戸籍から削ってもらう工夫を始めました。出家はすなわち「家を出る」で、
在家の公民ではありません。内々には相変らず家に住んでいましても、もはや国家の戸籍....