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在来
「在来〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
在来の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
に小説を書いては頂けないでしょうか? どうもこの頃は読者も高級になっていますし、
在来の恋愛小説には満足しないようになっていますから、……もっと深い人間性に根ざし....
「私の父と母」より 著者:有島武郎
でかかるような鋭い所がある。人の妻となってからは、当時の女庭訓的な思想のために、
在来の家庭的な、いわゆるハウスワイフというような型に入ろうと努め、また入りおおせ....
「片信」より 著者:有島武郎
執ったものだ。そして僕の感ずるところが間違っていなければ、プロレタリアの人々は、
在来ブルジョアの或るものを自分らの指導者として仰いでいる習慣を打破しようとしてい....
「宣言一つ」より 著者:有島武郎
からだ。国家の権威も学問の威光もこれを遮《さえぎ》り停めることはできないだろう。
在来の生活様式がこの事実によってどれほどの混乱に陥ろうとも、それだといって、当然....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
昔から伝わり、そして公認の宗教と合体し、従って神聖にして犯し難いものになっている
在来の観念を唱道しなければならなかった。恐らくまた多くの人々は――ルクレチウスの....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
しまった。だからナポレオンの戦争の勝利は対等のことをやっていたのではありません。
在来と全く変った戦略を巧みに活用したのであります。ナポレオンは敵の意表に出て敵軍....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
その他人生諸問題につきて討究を重ねた。彼の宗教心は飽くまで強いのであるが、しかし
在来の神学的ドグマは、到底彼の鋭利直截なる研究的良心を充たすに足りなくなったので....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
西洋などから頻りと新らしき家庭遊技などを輸入するものは、国民品性の特色を備えた、
在来の此茶の湯の遊技を閑却して居るは如何なる訳であろうか、余りに複雑で余りに理想....
「著作権の問題」より 著者:伊丹万作
種は勘定にはいつていなかつたのである。 次に、既存の著作権法は主としてもつぱら
在来の印刷、出版の機能を対象として立案されたことは明白であるが、このような基礎に....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
」と極って切口上で言出した。調子もおかしく、その蝙蝠傘を脇挟んだ様子、朝夕立入る
在来の男女とは、太く行方を異にする、案ずるに蓋し北海道あたりから先生の名を慕って....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
俘われる。日本人は画の理解があればあるほど狩野派とか四条派とか南宗とか北宗とかの
在来の各派の画風に規矩され、雪舟とか光琳とか文晁とか容斎とかいう昔しの巨匠の作に....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
これみなその名は他邦の学なるも、その実わが国の学なり。ただわが国の学問中に、日本
在来のものと、シナ伝来のものと、インド伝来のものの別あるのみ。しかして、そのいわ....
「北海道に就いての印象」より 著者:有島武郎
すこの土地に人為上にもっと自由が許されていたならば、北海道の移住民は日本人という
在来の典型に或る新しい寄与をしていたかも知れない。欧洲文明に於けるスカンディナヴ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
本は当然、後者に遭遇するものとして考察を進めて見た。 ロシヤ帝国の崩壊は日本の
在来の対露中心の研究に大変化をもたらした。それは実に日本陸軍に至大の影響を及ぼし....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
鉄条網という言葉は今日では誰も知らない者はない。けれども日露役の起った時には全然
在来の辞書にない、新しい言葉の一つだったのである。僕は大きい表忠碑を眺め、今更の....