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「在番〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

在番の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
に負えないと見ると、支配頭から甲府勝手というのを申し渡される。表向きは甲府の城に在番という名儀ではあるが、まず一種の島流し同様で、大抵は生きて再び江戸へ帰られる....
乱世」より 著者:菊池寛
、彼は妻のおもとを娶った。 新婚の夢|円かであった格之介は、その夏、不意に京都在番を命ぜられて、数人の同僚と出京して以来、所司代屋敷のお長屋のむさくるしい部屋....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
盛んに行われたが、これも私は好きで沢山持ち、就中軍画が好きであった。菱田の祖父が在番《ざいばん》で来ている時は私のうちに同居することもあった。この祖父は外出をす....
じいさんばあさん」より 著者:森鴎外
して詰めることがある。伊織が妻を娶ってから四年立って、明和八年に松平石見守が二条在番の事になった。そこで宮重七五郎が上京しなくてはならぬのに病気であった。当時は....
壁の眼の怪」より 著者:江見水蔭
ろう」 米沢の城下から北の方二十里にして小国という町がある。ここは代官並に手代在番の処である。それからまた北に三里、入折戸という戸数僅かに七軒の離れ村がある。....
私本太平記」より 著者:吉川英治
道は、一族の正家に附随して、遠い東国の常陸へ赴任しており、兄の九郎正次は、天王寺在番として残されている。母はいない。……で正成はそれとなく、日頃、あわれをかけて....
べんがら炬燵」より 著者:吉川英治
内家のあと目をつがせ、お麗に夫あわすに足る若者は、江戸の人間や都会の風に染まった在番にはないといって、剛健をもって誇る国許の熊本から選んだのである。二、三年ほど....