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「在野〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

在野の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ろまん灯籠」より 著者:太宰治
た気でいても、誰も大人と見ぬぞかなしき、という和歌を一首つくって末弟に与えかれの在野遺賢の無聊《ぶりょう》をなぐさめてやった。顔が熊の子のようで、愛くるしいので....
近時政論考」より 著者:陸羯南
起こりたるところのものなり。この第一種は幽欝民権論ともいうべきものにして、多くは在野征韓論者の変形にしてその論素は実に和漢歴史の智識より生ず、ゆえにその民権を唱....
愛と美について」より 著者:太宰治
気でいても、誰も大人と見ぬぞかなしき、という和歌を一首つくって末弟に与え、かれの在野遺賢の無聊をなぐさめてやった。顔が熊の子のようで、愛くるしいので、きょうだい....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
敵を長崎で討つということあり。「世の中の事は概して江戸の敵を長崎で討つものなり。在野党の代議士今日議院に慷慨激烈の演説をなして、盛んに政府を攻撃したもう。至極結....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
クレイステネス(Cleisthenes)がオストラキズムスなる新法を設けたのも、在野政治家の勢力を二葉《ふたば》のうちに摘み取って、斧を用いてもなお且つ及ばざる....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
)哲学である各種の観念論に対立して、日本の唯物論(弁証法的唯物論)が殆んど完全に在野の哲学であることは、注意すべきだ。この点英仏と多少異り、ましてソヴェートの場....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
に適っていてなかなかうまかった。そうして、地方官の中にも自然に政府党に傾く者と、在野党に傾く者との区別が暗々裡にあったように思われた。まず民権党では、我岩村県令....
風俗時評」より 著者:豊島与志雄
れるのである。銀座を多欲的生活の享楽地としてる人々を謂うのではない。銀座を一種の在野的サロンとしてる人々を謂うのである。こういう人々のために、銀座は明朗な清純な....
秦の憂愁」より 著者:豊島与志雄
のような能才を市井に潜没させておくのは、惜しみても余りあることだ。星野は、一種の在野文化使節としての使命から、また文学者同士の友情から、彼に逢いたかった。 そ....
馬庭念流のこと」より 著者:坂口安吾
大名に召抱えられることを目標に修業に励んだものである。 ところがここにただ一ツ在野の剣法というものがあった。それが馬庭念流だ。 代々草ぶかい田舎に土着して、....
生前身後の事」より 著者:中里介山
ていた処がなかなかよかった。 それから全く風采を見ない人であるけれども、同時代在野の政治家として、星亨ほどの人物は無いと思う、しかし余は星が殺された時分には島....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
間接に二、三百人の印度人の文官と、十一、二の中隊や連隊全部の人たちと、いろいろの在野人士の千五百人ぐらいには知られるし、さらに十年間のうちには彼の顔は二倍以上の....
江木欣々女史」より 著者:長谷川時雨
家《や》の主人《あるじ》の該博な、鋭い斬れ味を示すものだった。だが、今を時めく、在野《ざいや》の法律大家、官途を辞してから、弁護士会長であり法学院創立者であり、....
自作肖像漫談」より 著者:高村光太郎
とか方法もあったと思うのに、今となっては老公も亦年をとられてしまったし、又一介の在野の彫刻家としての私にはどうする事も出来ない次第である。政治家の面貌を見て彫刻....
学界の純粋支持者として」より 著者:戸坂潤
学界から疎縁になっている人は、人一倍大学の本の偉大さを知っているだろう。そういう在野の学者は大学を見るとただ本だけしか見えない。良い本を系統的に買うことの出来る....