地の文[語句情報] »
地の文
「地の文〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
地の文の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鴎」より 著者:太宰治
な文学が、無垢《むく》な兵隊さんたちの、「ものを見る眼」を破壊させた。これは、内
地の文学者たちだけに言える言葉であって、戦地の兵隊さんには、何も言えない。くたく....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
と貴婦人も註文しながら、 「ですが、大層お話が持てましたじゃありませんか。彼
地の文学のお話ででもございましたんですか。」 「どういたしまして、」 と青年は....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
いつも一抹の感傷と余韻が伴っていた。 駅へは葉子の母と妹、縁続きになっている土
地の文学青年の小山、そんな顔も見えた。家は真実そんなでもなかったけれど、美事な糸....
「惜別」より 著者:太宰治
き話してくれたように北方の奥地からいきなりこの仙台に出て来た人にとっては、この土
地の文明開化も豪華|絢爛たるものに見えて、これに素直に驚歎し、順服するというのは....
「天馬」より 著者:金史良
くことを慊《あきた》らずとする者、又は実際に書けぬ者の芸術のためには、理解ある内
地の文化人の支持と後援のもとに、どしどしいい翻訳機関でも拵《こしら》えて紹介する....
「人造人間事件」より 著者:海野十三
です。お聞き下さったですか」 「ええ聞きましたよ。なかなか面白かったですよ。あの
地の文章を読んでいたのは、千葉早智子ですか」 「ええええそうです。どうかしました....
「人形の話」より 著者:折口信夫
ったということは、それ以前は人形廻し自身が人形に台辞をつけていた、それが、台辞も
地の文も一緒に語る浄瑠璃語りのようなものが出てきて、人形廻しは台辞をつけぬことに....
「戯曲を書く私の心持」より 著者:豊島与志雄
面的になって来て仕方がなかった。この小説的とか平面的とか云う意味は、小説に於ける
地の文が必要がなくては表わせないと云った風なことです。なお詳しく云えば、頭の中の....
「「紋章」の「私」」より 著者:豊島与志雄
茲で注意すべきは、人物のそれぞれの言葉が、文字の上では言葉として書かれているが、
地の文と同じ地位を占めていることである。言葉は一度何物にか濾過されて、言葉それ自....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
介などを割り当てて、掛合いで、会の時に対話風に朗読させた。森山という発行部委員が
地の文を朗読してその間をつなぐのだ。そして私は舞台監督(この語はまだ無かった)の....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
て私と一面識があったに相違ないのである。ヨシナリ君という人だった。 下山して土
地の文学者に訊くと、 「ああヨシナリ君。あの人は大島生れではありません。奥サンが....
「大阪の可能性」より 著者:織田作之助
的長い初期の短篇は、大阪の男が自分の恋物語を大阪弁で語っている形式によっており、
地の文も会話もすべて大阪弁である。谷崎潤一郎氏の「卍」もやはり、大阪の女が自分の....
「わが文学修業」より 著者:織田作之助
い加減科白に嫌気がさしていたので、小説では会話をすくなくした。なお、文楽で科白が
地の文に融け合う美しさに陶然としていたので会話をなるべく
地の文の中に入れて、全体....
「水郷異聞」より 著者:田中貢太郎
やって世間から認められだした比の姿であった。その時も彼はやはり今日のようにこの土
地の文学青年から招待せられて講演に来たが、いっしょに来た二人の仲間はその晩の汽車....
「『唯研ニュース』」より 著者:戸坂潤
七日の早朝、上野のホームに下り立ったわけである。 富山県の文化人諸君に会って土
地の文化状勢を聞くことの出来たのは、かけがえのない利益であった。聞けばその後同人....