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地内
「地内〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
地内の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
長く垂《た》れたる檜《ひのき》の板塀《いたべい》のもとなりき。 こはこれ、公園
地内に六勝亭《ろくしょうてい》と呼べる席貸《せきが》しにて、主翁《あるじ》は富裕....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
る公算も、絶無ではなかったろうと考えられるが、ドイツの大奇襲にあい、スターリン陣
地内に大打撃を受けて作戦不利に陥り、まさにモスコーをも失おうとしつつある。しかし....
「ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
の間に飛び込んだ。飛びこんだはいいが、溝板がガタガタと鳴るのに面喰らった。 露
地内の一つ角を曲ると、アパートの裏口に出た。頑丈な鉄棒つきの硝子扉が嵌っていた。....
「地球盗難」より 著者:海野十三
、彼がこの怪園を徘徊してゆくうちに、たまたま欝蒼たる欅の大木にグルッと取巻かれた
地内に建っている非常に背の高い頑丈な鉄の檻を発見したが、その檻の中を一と目覗いた....
「暗号の役割」より 著者:海野十三
運を掴んだといった方がいいかも知れない。というのは、今から三日前の夜、虎ノ門公園
地内でのだんまり一幕。 かれ猫々は、その夜すっかり酔っぱらってあそこを通りかか....
「江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
がある。これはちょっと淋しい人通りのまばらな、深川の御船蔵前とか、浅草の本願寺の
地内とかいう所へ、小さい菰座を拡げて、珊瑚珠、銀簪、銀煙管なんかを、一つ二つずつ....
「かの女の朝」より 著者:岡本かの子
には、大株の木蓮が白い律義な花を盛り上げていた。青苔が、青粉を敷いたように広い墓
地内の地面を落ち付かせていた。さび静まった其の地上にぱっと目立つかんなやしおらし....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
に覚えて来る、喧嘩の対手は泣かせて帰る。ある時も裏町の人数八九名に取占められて路
地内へ遁げ込むのを、容赦なく追詰めると、滝は廂を足場にある長屋の屋根へ這上って、....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
図るつもりで、僅ばかりの忠義な従者に護られて、あちこちに身を潜めて居りました。領
地内の人民も大へん私に対して親切にかばってくれました。――が、何を申しましても女....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
巡礼街道。――一度この鐘楼に上ったのであったが、攀じるに急だし、汗には且つなる、
地内はいずれ仏神の垂跡に面して身がしまる。 旅のつかれも、ともに、吻と一息した....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
ところが済まないのは差配の方です。悪たれ店子の上に店賃は取れず、瘠せた蟒でも
地内に飼って置くようなもんですから、もう疾くにも追出しそうなものを、変った爺で、....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
されよう。日を経て、ふるえの留まらぬままに、一念発起して世を捨てた。土手の道哲の
地内に、腰衣で土に坐り、カンカンと片手で鉦を、敲き、たたき、なんまいだなんまいだ....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
正世界中にあるもの、大教正を合して一千二百二十二人。そのうち、英国および英国所領
地内にあるもの百四十七人なりという。 寺院の堂宇および所属財産は、国教宗にては....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
師団、騎兵二師団で兵力約四万、主力はサボナからアルベンガ附近、その一師団は西方山
地内に在った。縦深約八十キロである。 軍前面の敵はサルジニアのコッリーが約一万....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
の横町へ渡って行ったかと思うと、何処かで声色使いの拍子木の音が聞えて来たりした。
地内の入口では勤め人らしい洋服姿の男が二、三人何かひそ/\いい合いながら、袖を引....