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地利
「地利〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
地利の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
とを知った。巴里を立退《たちの》こうとしてその停車場に群がり集る独逸人もしくは墺
地利《オーストリア》人はいずれも旅装束で、構内の敷石の上へ直接《じか》に足を投出....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
とにした。その考えから、彼は人足の徴発を付近の村々に命じて置いた。小役人を連れて
地利の見分にも行って来た。注連掛へは大木を並べ、士居を築き、鉄砲を備え、人数を伏....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、そこが唯一の根城となる、まんいちの場合をおもんばかって、駒井を遣《つか》わして
地利や兵備を調べさせておくのだと。これもまた駒井贔屓の者の臆想《おくそう》であり....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
、絶えず来年度の鉄道延長線の計画を確かな筋から聞き込んだと吹聴しているプラハの土
地利権屋や、コルセットの留金が引き釣ってきっと靴下の上部に筋切れがしてるに相違な....
「調査機関」より 著者:中井正一
」といった調査機関がたくさん生まれた。それらはすべて陽に陰に、軍と軍需産業と植民
地利潤とによって支持されたものである。これら民間の諸調査機関の優秀なスタッフが一....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
うが、しかしこの点に関する政府の義務の如何《いかん》にかかわらず、何か特別な植民
地利益が提供された場合の外は、おそらく政府が移住を積極的に奨励すると期待するのは....
「自力更生より自然力更生へ」より 著者:三沢勝衛
全な産業として賛成し奨励申上げることができないのでございます。どうしても、真の土
地利用だとは思われないのであります。 そもそも「土
地利用」としましては、その根....
「西航日録」より 著者:井上円了
比すれば、その差、同日の論にあらず。もってシナ国の一斑を知るに足る。かかる天然の
地利と富源とを有するにもかかわらず、その国の形勢累卵もただならざるは、その罪天に....
「三国志」より 著者:吉川英治
。これまた史上未曾有の壮挙にあらずして何でしょう。然るに、恨むらくは、兵少なく、
地利あらず、いま一陣にやぶれて、臣孔明に万恨を託され、江水の縁を頼って、呉に合流....
「三国志」より 著者:吉川英治
。 「この附近に、青城山という霊峰があります。そこに棲む李意という一仙士は、天文
地利をくわしく占い、当世の神仙と世人にいわれております。勅をもって、彼を招き、こ....
「三国志」より 著者:吉川英治
―とかいうではありませんか。魏軍百万は蜀軍に約三倍する兵力です。この大兵と装備と
地利を擁しながら、日々|呻吟籠居して、将士を倦み怒らせているのは一体如何なるお心....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
ら、順にそういう処をまわっても、血統は絶えなかったらしいのである。それが近年は土
地利用の型が変って、人里近くにも遊ばせてある場処が出来、それも底土を切ったり覆し....