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「地券〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

地券の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
しての彼が遠からずやって来る地租改正を眼前に見て、助役相手にとかくはかの行かない地券調べのようなめんどうな仕事を控えているからであった。一方にはまた、学事掛りと....
石狩川」より 著者:本庄陸男
なつかしい家屋敷を買いもどしたというのだ。采邑地《さいゆうち》持ちであったものは地券を受けてその同じ土地の地主になることが出来たというのだ。城は主が居なかったけ....
春昼」より 著者:泉鏡花
気なり、働き通しじゃ。親仁殿は向顱巻、大肌脱で、精々と遣っていた処。大抵借用分の地券面だけは、仕事が済んで、これから些とほまちに山を削ろうという料簡。ずかずか山....
珊瑚」より 著者:田中貢太郎
二成は懼れて任の家へいって哀みを乞うた。任は怒って釈さなかった。二成はそこでまた地券を任にやって、かってに售ってもかまわないということにして、やっともとの金をも....
私本太平記」より 著者:吉川英治
ことだったが、ちと身の都合で、わしは居所をかえねばならん。そこでここの飛び領は、地券と共に、おまえらに譲ってやる。おまえらは従来どおり山畑を耕して食ってゆくがい....
私本太平記」より 著者:吉川英治
に、綸旨が変るような乱脈さを見すかして、たちまち、偽綸旨が流行り出した。恩賞の偽地券に、天皇の名を騙って、地方人の土地を欺きとる悪党たちが横行しだして来たのであ....