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地合
「地合〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
地合の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「明暗」より 著者:夏目漱石
派な服を拵《こしら》えたじゃないか」
小林はホームスパンみたようなざらざらした
地合《じあい》の背広《せびろ》を着ていた。いつもと違ってその洋袴《ズボン》の折目....
「門」より 著者:夏目漱石
声を出して笑った。そうして宗助の持って帰った銘仙《めいせん》の縞柄《しまがら》と
地合《じあい》を飽《あ》かず眺《なが》めては、安い安いと云った。銘仙は全く品《し....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
縁に介《はさ》まって食出《はみだ》して居る絹の切れで有る、見紛う様もない日影色の
地合は確かに秀子の着物である。
余は之を見ると共に胸が張り裂ける様に躍った、今....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
納戸地に茶色の模様ある友禅モスリン地と等しきものなり 別封第三 肉色又は白茶色の
地合に赤若しくは金茶色の花様の模様ある友禅モスリン地 別封第四 桃色地に赤色の模....
「面白き二個の広告」より 著者:堺利彦
一円七〇銭までの間にて売るものなるが、「代価普通縮緬の三分の一にも満たず、しかも
地合光沢等すべて一見|毫も劣らず」とて、「ゆえに官吏学生はもちろん、紳士粋人方が....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
れを自慢にしていたらしい。というのは、茶色の靴下はすべすべとぴったり合っていて、
地合が上等のものであったし、緊金附きの靴も質素ではあったが小綺麗なものだったから....
「山の人生」より 著者:柳田国男
と思う大瓢箪を携え来り、それに入れて遣るとすぐに持って帰る。衣類は着けているが、
地合も縞目も見えぬほど汚れていた。生の貝をもらって、石の上で砕いて食ったといって....