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「地図〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

地図の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
やま》村に隣《とな》り合っているから、小径《こみち》も知らないのは一つもない。(地図参照)伝吉は現在平四郎の浄観《じょうかん》と云っているのも確かめた上、安政六....
古千屋」より 著者:芥川竜之介
ものでございました。」 家康は初めて微笑《びしょう》した。人生は彼には東海道の地図のように明かだった。家康は古千屋の狂乱の中にもいつか人生の彼に教えた、何ごと....
将軍」より 著者:芥川竜之介
ってでも、白状させるほかはないのですが、――」 参謀がこう云いかけた時、将軍は地図《ちず》を持った手に、床《ゆか》の上にある支那靴を指《ゆびさ》した。 「あの....
妖婆」より 著者:芥川竜之介
信や飛行機がいかに自然を征服したと云っても、その自然の奥に潜んでいる神秘な世界の地図までも、引く事が出来たと云う次第ではありません。それならどうして、この文明の....
或る女」より 著者:有島武郎
ビスケットを肴《さかな》にウィスキーを飲んでいた。チャブ台の周囲には書類や港湾の地図やが乱暴に散らけてあって、台の上のからのコップから察すると正井かだれか、今客....
高野聖」より 著者:泉鏡花
一 「参謀《さんぼう》本部|編纂《へんさん》の地図をまた繰開《くりひら》いて見るでもなかろう、と思ったけれども、余りの道じゃか....
婦系図」より 著者:泉鏡花
と、教頭を見向いたが、その目の遣場が無さそうに、向うの壁に充満の、偉なる全世界の地図の、サハラの砂漠の有るあたりを、清い瞳がうろうろする。 「勿論早瀬は、それが....
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
く木樵が通いますくらい、まるで人跡絶えたといった交通の不便な処でございましてな、地図をちょっと御覧なすっても分りますが、絶所、悪路の記号という、あのパチパチッと....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
の、まばら垣と向合ったのが、火薬庫の長々とした塀になる。――人通りも何にも無い。地図の上へ鉛筆で楽書したも同然な道である。 そこを――三光坂上の葭簀張を出た―....
燕と王子」より 著者:有島武郎
んでいるのはエジプトのナイルという世界中でいちばん大きな川の岸です――おかあ様に地図を見せておもらいなさい――そこはしじゅう暖かでよいのですけれども、燕も時々は....
幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
だしたばかりの雪のようにふわふわしています。夜番は例の*メードレル博士の月世界大地図で、あなた方もおなじみの、かずしれず環なりに取りまわした山のひとつにくだりま....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
……黒門洞擂鉢大夜叉とでもいうかなあ。」 縁に差置いた湯気の立つおでんの盆は、地図に表示した温泉の形がある。 椎の葉にもる風流は解しても、鰯のぬたでないばか....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
まれぬさきの世の履歴を読む好奇心と、いや、それよりも、恋人にめぐり逢う道しるべの地図を見る心の時めきで、読む手が思わず震えました。 川裳明神の縁起――可心、述....
三枚続」より 著者:泉鏡花
に、彼を抱くものあらば正にその者の手の下なるべき、左の背を肩へかけて、亜弗利加の地図のごとき一面の癬、あな笑止や。 「汚えな! って私あ本当にうっかり。それが何....
式部小路」より 著者:泉鏡花
沈んでいったのであった。 この扇屋の焼けた時、新聞に黒くなって描かれた焼あとの地図も、もうどこかの壁の破れに貼られたろう。家も残らず建揃った上、市区改正に就て....