地峡[語句情報] » 地峡

「地峡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

地峡の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
上高地風景保護論」より 著者:小島烏水
《ゆうしゅつ》はあっても、今日のような宿屋は、まだ建っていなかった。その時分上高地峡谷に入る人は、猟師の外に、稀に飛騨の蒲田谷から、焼岳を越えて来るか、あるいは....
十二支考」より 著者:南方熊楠
した嗹人《デーンス》の血で色付いたと土民信じ、ニュージーランドのマオリ人がクック地峡の赤い懸崖を古酋長の娘の死を嘆いて自ら石片で額を傷《やぶ》った血の染まる所と....
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
ろが、その峠をくだり切ったところは、右手の緩斜《かんしゃ》から前方にかけ、広大な地峡をなしていて、そこは見渡すかぎりの荒蕪《こうぶ》地だったが、その辺をよく注意....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
、よくマヌエラがゆけたと思うほどの、難行五時間後にやっと視野がひらけた。 その地峡で、軍用電線が鍵の手にまがっている。すなわちその線を前方に伸ばせないものが、....
函館の大火について」より 著者:寺田寅彦
思うのである。 あんなにも痛ましくたくさんの死者を出したのは一つには市街が狭い地峡の上にあって逃げ道を海によって遮断せられ、しかも飛び火のためにあちらこちらと....
十二支考」より 著者:南方熊楠
架《か》け渡した。羅摩すなわち猴軍を先に立て、熊軍をこれに次がせて、新たに成った地峡を通り、楞伽城を攻め、勝敗多回なりしもついに敵を破って鬼王を誅《ちゅう》し、....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
はオランダ領ギアナのこと、プロヴィデンスはカリブ海にある島、ポートベローはパナマ地峡の北岸にあった港、いずれも昔海賊に荒された土地であった。 四五 ゴア。――イ....
七重文化の都市」より 著者:野上豊一郎
きな魅力である。殊に私どものように、印度洋の諸港を次々に見物して、紅海からスエズ地峡を抜け、地中海を横断して、西洋の境域に入ろうとする者には、カイロは地理的にも....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
七日、晴れ。終日涼風船熱を洗い去り、ときどき大魚の波間に躍るを見る。当夕、パナマ地峡の運河と同一の地点に来たる。その工事の壮大無比なるを聞き、抜山倒海とはこのこ....
咸臨丸その他」より 著者:服部之総
ゅう》して、そこで太平洋汽船会社の別の船に乗替えてパナマに行って蒸汽車に乗てあの地峡を踰《こ》えて向側に出てまた船に乗《のっ》て丁度《ちょうど》三月十九日にニュ....
汽船が太平洋を横断するまで」より 著者:服部之総
であるいは喜望峯を、あるいはケープホーンを迂回《うかい》して行われてきた。パナマ地峡|開鑿《かいさく》の提案はすべてこれまで商民の偏狭な嫉妬心に妨げられて来た。....