地息[語句情報] » 地息

「地息〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

地息の前後の文節・文章を表示しています。該当する3件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
妖婆」より 著者:芥川竜之介
のはお敏の所――あの神下しの婆の家です。 それが星一つ見えない、暗の夜で、悪く地息《じいき》が蒸れる癖に、時々ひやりと風が流れる、梅雨中にありがちな天気でした....
三四郎」より 著者:夏目漱石
ら吹いてくる。広い畑の上には日が限って、見ていると、寒いほど寂しい。草からあがる地息《じいき》でからだは冷えていた。気がつけば、こんな所に、よく今までべっとりす....
増長天王」より 著者:吉川英治
こんな奥深い峡谷は、町から思うと寒い筈だが、案外冷たい風もなく、南勾配を選って山歩きをしていると草萌頃のむしむしとする地息に、毛の根が痒くなる程な汗を覚える。 天明二年の春さきである。 木の芽の....