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地殻
「地殻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
地殻の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高山の雪」より 著者:小島烏水
があり、山上の雪は後に説明するいわゆる「万年雪」や、氷河となっている。即ち永久に
地殻の一部を作っているので、地質学者は雪を岩石の部に編入しているほどである。雪と....
「地球を狙う者」より 著者:海野十三
て頻々たる小地震が感じられるそうであるが、これこそ火星の先遣隊の乗物が到着して、
地殻に衝突するときに発する震動ではあるまいか。由来火星の生物は、わが人類のごとく....
「第五氷河期」より 著者:海野十三
軸の移動によって起る場合、第三は、太陽熱の変化によって起る場合。それから第四は、
地殻の変動によって起る場合。さて、現在の状況を、この四つの原因にひきくらべてみる....
「俊寛」より 著者:菊池寛
では、いちばん素晴らしいものであることを、俊寛は悟った。ほのかな麦の芽が、磽※な
地殻からおぞおぞと頭を擡げるのを見たとき、俊寛は嬉し涙に咽んだ。彼は跪いて、目に....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
を有っているように、私もまたその全体の中で厳しく働く力の総和なのだ。お前は地球の
地殻のようなものだ。千態万様の相に分れて、
地殻は目まぐるしい変化を現じてはいるが....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
宙星雲及びその中に包有せらるる数多の消えた太陽と衝突するであろう。その衝突の際に
地殻内に封じられた火焔が噴出しそのために地上は荒廃に帰する。しかしある時期の後に....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
貴重な石炭は使わなくとも、地下に放熱物体――ラジウムとかウラニウム――があって、
地殻が熱くなっているのであるから、その放熱物体が地下から掘り出されるならば、無限....
「怪異考」より 著者:寺田寅彦
ないが、要するに物理的には全くただ小規模の地震であって、それが小局部にかつ多くは
地殻表層に近く起こるというに過ぎないであろうと判断される。 もし「孕のジャン」....
「伊吹山の句について」より 著者:寺田寅彦
の関所の番兵のようにそびえているわけである。大垣米原間の鉄道線路は、この顕著な「
地殻の割れ目」を縫うて敷かれてある。 山の南側は、太古の大地変の痕跡を示して、....
「今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
一年は、壊れ放題にしてある始末である。これ乃ち、わが国が、完全なる防空力を有する
地殻及び防空硬天井の下に、かくの如く地下千メートルの地層に堅固なる地下街を建設し....
「教育映画について」より 著者:寺田寅彦
劣なものであった。例えば火山の噴火を示すのでも本当に子供だましの模型や如何わしい
地殻断面図の行列であって、一つも現象の科学的な要点に触れていなかった。また例えば....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
立ち去ったので、コスモは独り取り残されて、胸のうちが急に空虚になり、全世界はその
地殻を破られたように思われた。 次の夜(彼女がこの部屋に来はじめてから最初のこ....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
し、危険率は無類の確実さを以って高まりつつあった。人々は地獄を隔てたその薄い命の
地殻を一枚二枚と剥がして行った。 こうした殆んど狂気に近い世界でのみ、始めて頷....
「鯰」より 著者:佐藤垢石
けれど、実はこれは鯰ではないのである。鱈であるのだ。太古、海中であった北満地方が
地殻の変動で岡になったとき、海水と共に外洋へ逃げるのを忘れた鱈は、ついに山の渓流....
「六号室」より 著者:瀬沼夏葉
る。『脳髄や、視官、言語、自覚、天才などは、終には皆土中に入ってしまって、やがて
地殻と共に冷却し、何百万年と云う長い間、地球と一|所に意味もなく、目的も無く廻り....