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地気
「地気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
地気の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
らなんだワハハハ。日本に熟兎を養う事数百年なるもかかる患害《うれい》を生ぜぬは土
地気候等が不適なはもちろん、生存競争上その蕃殖を妨ぐるに力ある動物が多い故と惟《....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ノ一七 朝永良夫殿(甥) 同居中 永田徹郎殿 香川県観音寺海軍航空基
地気付 ウ三三八士官室 永田朝子殿(娘) 永田正徳殿(婿ノ父) 鹿見....
「海流」より 著者:宮本百合子
せん。一応御許とも相談いたした上でと思い云々。父親の源太郎が、そんなことを云う意
地気のない奴は学問なんどせんでええ! 馬車ひいておれ! と憤激している姿も、母親....
「爆弾太平記」より 著者:夢野久作
るんだ。何しろその当時の朝鮮の官吏と来たら、総督府の官制が発布されたばかりの殖民
地気分のホヤホヤ時代だからね。月給の高価いのを目標に集まって来たような連中ばかり....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
|磨墨《するすみ》、馬をも人をも吃《く》いければ生※《いけずき》など、多く毛色産
地気質等に拠って名づけたので、津国の浪速《なにわ》の事か法ならぬ。同じのり物なが....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
間だ。あたかもその距離の前途の右側に、真赤な人のなりがふらふらと立揚った。天象、
地気、草木、この時に当って、人事に属する、赤いものと言えば、読者は直ちに田舎娘の....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
の|山の手――「山の手」と当て字してみたところで、いわゆる山の手のもつ閑寂な住宅
地気分とは極端に縁が遠いが――にちかちかふくれ返って、その巨大な北極熊みたいな全....
「月明」より 著者:豊島与志雄
東京に帰ると、海岸よりむし暑くはあったが、それでも秋がしみじみと感ぜられた。避暑
地気分がなくなったせいばかりではなく、朝は冷かな霧が罩め、晩には凡てのものがしん....
「鴨の喜劇」より 著者:井上紅梅
感じるが、長く北京にいる人の話では、ここでは先にはこんなに暖かいことがなかった。
地気が北転しているのだという。しかしわたしにはどうしても春と秋が無いように思われ....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
世界の隅々まで進出するに至りました。せんだって南洋から来たお客さんに、あちらで内
地気分を味わわれたと感謝され、大いに面目を施した次第であります。 スピード時代....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
而も職業としては悪びれず、何処迄もそれを最上の商法信条とする。これがフランス遊覧
地気質だ。ドーヴィル、ノルマンジーホテルの食堂もその一つだ。ちょっと客を気易くさ....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
っと一渡り、小汽艇に乗り、旅館にはいる。ここは熱海、別府なみ。急に、都会人の遊楽
地気分の中にまごまごする。 市長大会といったような大広間空気と廊下の人々を見か....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
冬日地中ヨリ発スル蒸気ヲ遏抑《あつよく》シ冬天以テ暗晦ヲ致サズ 若《もし》冬日ノ
地気ヲシテ恣《ほしいまま》ニ空《くう》ニ満タシムレバ冬日更ニ昏暗ヲ致スベキナリ ....
「語呂の論理」より 著者:中谷宇吉郎
なく純粋に日本的あるいは東洋的なものという気がして大変面白かった。 第一節は「
地気《ちき》雪と成る弁」であって、天地の間に、三つの際《へだて》があって、地に近....