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地無し
「地無し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
地無しの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「女の決闘」より 著者:太宰治
もって、いたわりの手をさしのべるという形にしたいのだ。見え透いている。あんな意気
地無しの卑屈な怠けものには、そのような醜聞が何よりの御自慢なのだ。そうして顔をし....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
、ゴロゴロ昼寝などする馬鹿があるかッ！ 暑い暑いと凹垂《へこた》れるごときは意気
地無しの骨頂じゃ。夏が暑くなければそれこそ大変！ 米も出来ず、果実も実らず、万事....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
せんさ。だけど、僕あ嫌いです。いくら、僕、中学出たての小僧だって、僕あそんな意気
地無しにあ、なれません」 「じゃあ、どうすればいいの」 「どうも出来ません。僕あ....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
幕末の士風頽廃ということをよく云いますが、徳川の侍だって揃いも揃って腰ぬけの意気
地無しばかりではありません。なかには今日でも見られないような、随分しっかりした人....
「三人の相馬大作」より 著者:直木三十五
大作を――） 右源太は地下で苦笑し、憤っている、兄の顔を想像したが （兄の意気
地無しめ――俺を、恨む度胸があるか？） 右源太は誰よりも、勇気があって、誰でも....
「寛永武道鑑」より 著者:直木三十五
った。そして、そうした疑を、門弟にさえ持つようになった自分の心の卑しさを （意気
地無しが――） と、自分で、叱りながら――然し、では、何うしていいのか、それは....
「鵞鳥」より 著者:幸田露伴
ことがある。そういう質の智慧のある人であるから、今ここにおいて行詰まるような意気
地無しではなかった。先輩として助言した。 「君、なるほど火の芸術は厄介だ。しかし....
「貧乏」より 著者:幸田露伴
いうが、我アひょっとすると死際が近くなったかしらん。これで死んだ日にゃあいい意気
地無しだ。 「縁起の悪いことお云いでないよ、面白くもない。そんなことを云っている....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
家さんの袖をつかまえてしまいました。これほどに思い込んで引留めることは、この意気
地無しには珍しいことです。 「お放し」 それを振りもぎって、振向いて見ると、た....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
どのお客様も、お止し遊ばせば可いのに、お妖怪と云えば先方で怖がります、田舎の意気
地無しばかり、俺は蟒蛇に呑まれて天窓が兀げたから湯治に来たの、狐に蚯蚓を食わされ....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
お茶の水の人殺しの時、亥太郎さんに取られたであろう、さア何うじゃ、えゝ、この意気
地無しめが」 いかに卑怯な蟠龍軒でも、もう斯うなっては逃げる訳に参りませぬ。 ....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
てしまうような奴ではない。女子ひとり位のために世の中から落伍してしまうような意気
地無しを儂は生んだ覚えはないのだ！ 衛門 そうでございますとも、旦那様！ 綾麻呂....
「水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
されて、意気地なくも身体が折れ屈がむまでに押え付けられてしまった。 『ああ、意気
地無し、もうへたばるのか』と代議士は嘲笑した。 舞台の上では大勢の役者が立廻り....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
額は算するに由無し、死傷も多大なり、生き残れる人々も明日の事を思いて、生きたる心
地無し。 五十六 この様に頻々の電報に警戒せられた為、米国の方では、夜の明けぬう....
「影」より 著者:岡本綺堂
父に取縋る。） 太吉 怖いよう。おとっさん。 重兵衛 また始めやあがった。意気
地無しめ。いよいよあしたは家へ帰してしまうぞ。 太吉 （恐怖の眼を表へ向けて。....