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地獄耳
「地獄耳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
地獄耳の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
と、老人はにやにやと笑い出した。 「うっかりと口をすべらせた以上、どうであなたの
地獄耳が聞き逃す筈はありません。話しますよ。まあ、ゆっくりとお聴きください」 ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
事にも出なかった。 「この話がふとわたくしの耳にはいったもんですからね。いわゆる
地獄耳で聞き逃がすわけには行きません」と、半七老人は云った。「その大工の子供や、....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
いやすが……最近、先生んところへ匿名の手紙が来やしませんか」 「来たよ。しかし、
地獄耳というか、よく知ってるね」 「ご注意しますが、絶対あんなものには係わらねえ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
たというのである。 聞く蒲生泰軒の眼が、チカリと光った。 「ウム、彼なれば早耳
地獄耳、江戸の屋根の下の出来ごとは、一から十まで心得ているにふしぎはない。そうか....
「元禄十三年」より 著者:林不忘
じにひとり、頼まれてるというじゃねえか。」 「吉良様ですか。よく御存じで。」 「
地獄耳よ。早えやな。きまったのか、そっちのほうは。」 「いえ、まだお見せしたわけ....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
、自分の苦心談や、研究の内容なぞをドン底まで喋舌ってしまう。法螺丸は又、そいつを
地獄耳の中に細大洩らさずレコードしておいて、ほかの医学博士に応用する。 「独逸の....
「人造人間戦車の機密」より 著者:海野十三
が極秘にしている人造人間戦車の発明を、どうして、どこで知ったか」 「それはもう、
地獄耳でございます。それを下されば、このカンガルーの燻製を置いてまいります。下さ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
な、なんでもしっておる。長屋の夫婦喧嘩から老中機密の策動にいたるまで、この奉行の
地獄耳に入らんということはない。な、そこで碁といこう。さ、一局参れ」
「うむ」
....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
「そうか。そいつは危険じゃ。すっかり吐き出させねばならぬ。よいこと探ったの」
「
地獄耳でさあ。じゃあ、伊賀に――」
「うむ、よきにはからえ」
と、おっしゃった....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
、手前が此の山口屋善右衞門へ八十両の為換を取りに来たという事を聞いちゃア遁さねえ
地獄耳、手前の跡を付けて来て、転んだ振りで荒稼ぎ、頭突きといって横腹を頭で打って....
「銀河まつり」より 著者:吉川英治
かい」 「そうに違えねえ。おらあ何でも知っているんだ。ヘン、こう見えても七之助は
地獄耳だよ」 「おまえは、きょうはどうかしているんでしょう。また機嫌のよい時に話....