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地異
「地異〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
地異の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
彼の唇は絶えずぶるぶると痙攣していた。 「第一報は、簡潔なのがいいぞ。しかし驚天
地異の大報道であることについて遺憾《いかん》なく表現すべきだ」 水戸は傍から友....
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
ろうかと上を見た。 そのときだった。 まさにそのときだった。 これが、天変
地異と、いうものだろうか。 奇蹟! とは、この事であろうか。 信ぜられない!....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
屋と伏見屋の前に決定した。そして村民一同お日待をつとめることに申し合わせた。天変
地異に驚く山の中の人たちの間には、春以来江戸表や浦賀辺を騒がしたアメリカの船をも....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
引きかけた大根の始末をするいとまもなく馬だけ連れて逃げ帰ったという。すこしの天変
地異でもすぐそれを何かの暗示に結びつけて言いたがるのは昔からの村の人たちの癖だ。....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
ができた。私はこの家で『善の研究』を熟読した。この書物は私の内部生活にとって天変
地異であった。この書物は私の認識論を根本的に変化させた。そして私に愛と宗教との形....
「洪水大陸を呑む」より 著者:海野十三
くらッくらッと光り、画面に、ものの形を見わけることができなかった。三四郎は、天変
地異のおそろしさに、大きな声をあげてその場にうち伏した。もう画面を見つづける勇気....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
も遂行せねばならぬことになっている。風雨、寒暑、五|穀の豊凶、ありとあらゆる天変
地異……それ等の根抵には悉く竜神界の気息がかかって居るのじゃ……。』 問『産土神....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
いるのではないか。 ジロリの御婦人が二人まで私の住所へお泊り遊ばすなどゝは天変
地異のたぐいで、二度とめぐり合う性質のものじゃない。これこそ彼女らのジロリズムを....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
ろうか。 これが日蓮の第二の疑団であった。 しかのみならず日蓮の幼時より天変
地異がしきりに起こった。あるいは寛喜、貞永とつづいて飢饉が起こって百姓途上にたお....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
ような金属的な乾いた雷鳴が、ビリビリと、四辺の空気を震動させた。 新子は、天変
地異に対する恐怖の念で、半ば意識を失ったような気持で、準之助氏の方へ駈け寄った。....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ね。文士の私がとても自分の力では思いつくことができないような、いろんな雑多な天変
地異、妖しげな前兆の数々、悪魔的な予言の匂う謡の数々、血の匂いかね。薄笑いの翳か....
「バークレーより」より 著者:沖野岩三郎
であろう。しかも大学は文化の連鎖に切断の生じない限り人類社会に破滅の来るべき天変
地異の生じない限り絶滅しないものである。 と、あるによっても明らかである。 斯....
「回想録」より 著者:高村光太郎
が頻りと行われた。盤梯山が破裂したり、三陸の津浪が起ったり、地震があったり、天変
地異が頻々とあって、それにも少年の自分は脅かされた。地震のある時は夜空が変にモヤ....
「迷信解」より 著者:井上円了
ゆえに、妖怪、不思議と思いたるは無理ならぬことじゃ。 燐火のことにつき、『天変
地異』に出でたる一話を紹介しようと思う。「ある人、世ふけて沼を渡り、ものすごく思....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
、新しきをわけもなく云い消す気質の老人さえ、真底|我折って噂し合えば、まして天変
地異をおもしろずくで談話の種子にするようの剽軽な若い人は分別もなく、後腹の疾まぬ....