地蔵盆[語句情報] » 地蔵盆

「地蔵盆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

地蔵盆の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夫婦善哉」より 著者:織田作之助
宿で出くわした地震のことが想い出された。やはり暑い日だった。 十日目、ちょうど地蔵盆《じぞうぼん》で、路地にも盆踊りがあり、無理に引っぱり出されて、単調な曲を....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
その中にオボーと云う虫に就いて、作者が幼い頃の思い出が書いてあった。蓮の実を売る地蔵盆の頃になると、白い綿のような物の着いている小さい羽虫が町を飛ぶのが怖ろしく....
縷紅新草」より 著者:泉鏡花
と、ご苦労を掛けた提灯を、これへ置くか。樹下石上というと豪勢だが、こうした処は、地蔵盆に筵を敷いて鉦をカンカンと敲く、はっち坊主そのままだね。」 「そんなに、せ....
京のその頃」より 著者:上村松園
」かに結う。そうたっぷりと伸びていないので、鬢を小さく出す。それを雀鬢と言った。地蔵盆などに小さい娘の子が、襟を二本足三本足にして貰って、玉虫色の口唇をしたりし....
寄席行灯」より 著者:正岡容
で、歌い、華やぎ、楽しんでいた。ばかりでない夏の七夕の時は町中が藪になるし、秋の地蔵盆にはどこの路地裏でも若い娘たちが三味線を弾いて踊っていた。つまりそうした古....
祭の夜」より 著者:平林初之輔
を少しまわっているのに寒暖計はまだ八十度を降らないのです。 前日からひきつづき地蔵盆にあたっているので、この日、京の町々は宵のうちから、珍しい人出です。心から....
年中行事覚書」より 著者:柳田国男
とを視ているようなので、みんなその下へ来て常に遊んだ。秋の始めの二十四日などは、地蔵盆といって子供のための祭であった。児を愛する人たちもこれをよく記憶していて、....