地蜂[語句情報] »
地蜂
「地蜂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
地蜂の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、深い森林に住む野鳥を捕え、熊、鹿、猪などの野獣の肉を食い、谷間の土に巣をかける
地蜂の子を賞美し、肴と言えば塩辛いさんまか、鰯か、一年に一度の塩鰤が膳につくのは....
「家」より 著者:島崎藤村
だ。見よや、これが巣だ。えらい大きな巣を作ったもんじゃないか」 五層ばかりある
地蜂の巣は、漆の柱を取離して、そこに置いてあった。お種はお仙やお春と一緒に、子は....
「渋谷家の始祖」より 著者:宮本百合子
に違いないと、正隆は決定したのである。 平常は、あんなに温順で、教室などでは、
地蜂のような少年に混って、まるでいるかいないか分らないように恐縮している園田まで....
「簔虫と蜘蛛」より 著者:寺田寅彦
の蜘蛛にも、また相当の敵があるに相違ない。「昆虫の生活」という書物を読んだ時に、
地蜂のあるものが蜘蛛を攻撃して、その毒針を正確に蜘蛛の胸の一局部に刺し通してこれ....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
けて、食卓について、朝食のお菓子を食べていました。その匂に誘われて二十匹ばかりの
地蜂が部屋の中に飛び込んで来ると、てんでに大きな唸りをたてました。 なかには私....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
りで、一条の日の光の中で、物狂わしく回転してる昆虫のロンド、蚊のファンファーレ、
地蜂《じばち》のオルガンの音、木の梢《こずえ》に鐘のようにふるえてる野蜂の集団の....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
蜜蜂《みつばち》、何をするつもりか自分でもわからないでいる愚かないばりくさってる
地蜂など――すべて、忙がしげな動物の世界を。彼らはどこかへ到着したくてたまらなが....
「採峰徘菌愚」より 著者:佐藤垢石
地方では昔から、秋の佳饌としてこれの右に出ずるはないとしている。だから、近年では
地蜂の種をほとんど採り尽くしてしまって僕の子供のときのように、たびたびご馳走にな....
「冬の鰍」より 著者:佐藤垢石
の山女魚釣りにはなくてはならぬ餌である。漁師が谷川の底石を金熊手で引き起こすと、
地蜂が幾重ねにも巣をかけたように、矢倉石の天井に鰍は卵を生みつけておく。これを漁....