地辷り[語句情報] » 地辷り

「地辷り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

地辷りの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
、いわば地下の大密林というのでしょう。むかしは樹がしげった渓谷だったでしょうが、地辷りもあってすっかり埋れた。そこへ、ピルコマヨが流路を求めてきた。水が、沖積層....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
してよいかの如く誰も思うであろう。然しながら其無感覚の如く見える土にも、恐ろしい地辷りあり、恐ろしい地震があり、深い心の底には燃ゆる火もあり、沸く水もあり、清し....
白い蚊帳」より 著者:宮本百合子
、なほ子が嘗て覚えている光景とはいつかすっかり異っていた。道の工合も違う。大きな地辷りがあったと見え、巌と泥とごたまぜに崩れ落ちている丘陵も違う。もっと奥の温泉....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
う私のゴタゴタを見るとき、きっとあなたには、どうして一目瞭然、理性がそれを現実の地辷りやくねくやを目撃しないかと、不可解のようにお思いになったろうし、なるでしょ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
いるものの見かた(もう一歩で常識、保守に入りこむところを)が、お弟子ではちゃんと地辷りしていて、あの如き有様なのね。 そう云えば『誰がために鐘は鳴る』の下巻出....
自然現象の予報」より 著者:寺田寅彦
変化に対して、結果の変化は有限にして且つその単義性も明らかならず。具体的に云えば地辷り等がある限界内に止まれば、それだけにて止むも、少しにてもこれを超ゆれば他の....
地震雑感」より 著者:寺田寅彦
が一通り分れば、それで普通の源因追究慾が満足されるようである。そしてその上にその地辷りなら地辷りが如何なる形状の断層に沿うて幾メートルの距離だけ移動したというよ....
白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
だ。脚は痛いが勉強して上る。初め三角形に白かった山は、肌が見えて来る。赭色をした地辷りも露われてくる。もう少しもう少しと上るうちに、南の方にもまた一つ白い峰が顔....
自力更生より自然力更生へ」より 著者:三沢勝衛
」決めるべきであるということは、すでによく言われていることであります。 各地に地辷りとか、山崩れとかができる。これについてのその対策にしてもまた同様で、やはり....