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地震
「地震〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
地震の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
十四年の事でございます。御承知の通り二十四年と申しますと、あの濃尾《のうび》の大
地震《おおじしん》がございました年で、あれ以来この大垣《おおがき》もがらりと容子....
「桃太郎」より 著者:芥川竜之介
。黍団子の勘定《かんじょう》に素早《すばや》い猿はもっともらしい雉を莫迦にする。
地震学などにも通じた雉は頭の鈍《にぶ》い犬を莫迦にする。――こういういがみ合いを....
「羅生門」より 著者:芥川竜之介
。それが、この男のほかには誰もいない。
何故かと云うと、この二三年、京都には、
地震とか辻風《つじかぜ》とか火事とか饑饉とか云う災《わざわい》がつづいて起った。....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
も残っている。
聴き給え、高い木木の梢に何か寝鳥の騒いでいるのを。鳥は今度の大
地震にも困ると云うことを知らないであろう。しかし我我人間は衣食住の便宜を失った為....
「或る女」より 著者:有島武郎
て、日の目を見ていた葉子には手さぐりをして歩かねばならぬほど勝手がちがっていた。
地震のように機械の震動が廊下の鉄壁に伝わって来て、むせ返りそうな生《なま》暖かい....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
斜して、まさに乗り合いを振り落とさんとせり。 恐怖、叫喚、騒擾《そうじょう》、
地震における惨状は馬車の中《うち》に顕《あら》われたり。冷々然たるはひとりかの怪....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
も吐かして見ろ。河岸から鯨を背負って来て、汝ン許で泳がせるぞ、浜町|界隈洪水だ。
地震より恐怖え、屋体骨は浮上るぜ。」 女中二人が目配せして、 「ともかくお上ん....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
名を貰ったものである。 なんでも一月か二月のある夜、(僕は数え年の五つだった)
地震のために目をさました「てつ」は前後の分別を失ったとみえ、枕もとの行灯をぶら下....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ートルの深さまで行けば地球内部は流動体となっていると仮定されるのであるが、これは
地震波の伝播速度に関する観測の結果からも、また振子による重力測定の結果からも裏書....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
代に焼尽して、塚のしるしの小松もあらず……荒寥として砂に人なき光景は、祭礼の夜に
地震して、土の下に埋れた町の、壁の肉も、柱の血も、そのまま一落の白髑髏と化し果て....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
暗くなって来ましたからな。お前さんの眉毛と額の線はなかなか面白い線ですね。まるで
地震で埋没した不思議な宮殿の廃墟のようですね。しかしなぜお前さんはそんな醜い奇妙....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
は新聞を読んでいればね。しかし向うにいて見給え。新聞紙上の日本なるものはのべつ大
地震や大洪水があるから」 するとレエン・コオトを着た男が一人僕等の向うへ来て腰....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
八畳ばかりなのと二枚ある。以前はこれが一面の目を驚かすものだったが、何の年かの大
地震に、坤軸を覆して、左右へ裂けたのだそうである。 またこの石を、城下のものは....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
百名の聴衆を前に社会問題演説会を行っている。会場がゆれる、聴衆がざわめく、初めて
地震と気がついたが大したことはあるまいと思った。 無事演説会が終ってからも、せ....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
んのためにも見て来るんだったっけ。尤も前に通ったんだけれども。」 伯母「あたしは
地震の年以来一度も行ったことはないんだから――行っても驚くだろうけれども。」 僕....