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「均す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

均すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
高山の雪」より 著者:小島烏水
に言う雪線もしくは恒雪線などいうのは、そのように雪の供給と消費が、一時に精密に平均する地点を意味するのでなくて、年々落ちる雪の量が、次年の夏に悉く(でなくともほ....
軍用鮫」より 著者:海野十三
それはなかなか厳重をきわめたものであって、あとで百五十人の係員の作製した結果を平均するからして、その成績はしごく公平に現われた。 成績がわかると、鮫どもはわず....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
れで一年が三六〇日になる。毎六年目に閏月が一つあてはさまることにしたので一年は平均するとやはり三六五日ということになったのである。 カルデア人の文化は季節の交....
試験管」より 著者:寺田寅彦
刺激の不平均のために、無意識に自動的に羽根の動きの不平均が起こって、結局左右が平均するまでからだを回転させ、そうして刺激を増大するような方向に進行させるという自....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
なるものは天上陽気の夏こそ正によろしいが、常夏の国ではない我が日本国にあっては平均すると寒い期間、即ち影をひそめていなければならない期間の方が、多いようだから従....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
ることは、そのままでは他の場合に之を移し植えることが出来ない。凡ての場合を単に平均するということは、実はそれだけでも既に、個別的なものの立場から平均的・水準的な....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
うような夫々の特性に基く内容価値の所有者ではなくて、これ等の特性ある内容価値を平均するような輪郭的な価値(夫は例えば目次に現われる)と物的効果に基く外部価値(例....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
のである。無論官僚(即ち官吏群)を一つの社会層の問題として見れば、夫は要するに平均すると中間層であり小市民に準ずべきものにすぎないが、今吾々が問題にしているのは....
蘇生」より 著者:豊島与志雄
と、下へ沈ませようとする後頭部の力とが、暫く相争っていた。やがてその両方の力が平均すると、何か張切った綱が切れたような気がした。と急に明るくなった。――敬助は眼....
牛乳と馬」より 著者:豊島与志雄
お美しさに病的な感じが濃くなっていた。お咳は少し間遠になったが強くなり、お熱は平均すれば前と同じく七度二三分だが高低が多くなり、お食慾は減ってくるようだった。野....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
中村屋の経験では自動車の配達能力は一台一日六十三軒のレコードもあるが、一ヶ月を平均すれば二十四、五軒にすぎないから、これに十二円を割り当てると、一軒当りの配給費....
宇都野さんの歌」より 著者:寺田寅彦
実は分らないが、私のこれまで読んだ色々の歌人の歌によって想像される作者の健康は平均すると中以下になりそうな気がする。しかし宇都野さんの歌から見た作者は、どうして....
小坂部伝説」より 著者:岡本綺堂
榊原政邦、次は松平明矩という順序で約百四十年のあいだに城主が十代も代っている。平均すると一代わずかに十四年ということになるわけで、こんなに城主の交代するところは....
穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
いとて、嘉与吉と二人で、その下の小石を取り除けて左右に積み、風防けとし、居を平に均す、フ氏と嘉門次は、偃松の枝を採りて火を点ける、これでどうやら宿れそうだ。やが....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
日本の約十二倍の地積を有して、人口はわが十七分の一に過ぎず。もし人口と地積とを平均すれば、 豪州は一方マイルにつき一人半弱なり。 日本は一方マイルにつき三百人弱....