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均斉
「均斉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
均斉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
。肩付きの逞しさは閂のよう、十分弾力を秘めたらしいひき締った手肢、身長、肉付き、
均斉といい理想的ヘルメス型の、この男には男惚れさえしよう。 それに、服装をみれ....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
深いものであろう。 「数寄屋」はわが装飾法の他の方面を連想させる。日本の美術品が
均斉を欠いていることは西洋批評家のしばしば述べたところである。これもまた禅を通じ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
かし、階段の裾にある時を考えると、右の方は左手に、左の方は右手に持って、構図から
均斉を失わないのが定法じゃないか。そうすると、現在の形は、左右を入れ違えて置いた....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
エラのうごきを貪るように追っている。まっ白な脛、花を摘んで伸びたときのうつくしい
均斉。 それを追いもとめる目には通じない意志に、悶えるようなかなしそうな色がう....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
鼻筋とよく調和して、平安朝の女子大学生、うつたうしく、知的である。姿勢はスラリと
均斉がとれ、特別、脚線のすばらしさ、レビュウガール、映画女優、これだけの美人がメ....
「母の上京」より 著者:坂口安吾
限にひろがる荒野の心がほの見えてゐる。それでもともかく彼の躾は崩れを見せず、危い
均斉を保つてゐた。かうした不時の急場には、その荒れ果てた魂と正しい躾と妙な調和を....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
底へくぐって海草や貝を採る海女でもある。その肉体はハチ切れるように豊かにのびて、
均斉がとれ、まるで健康そのものだ。キリョウも満更ではないから、この際益々困り物と....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
は富士山オヨシ二十六歳八ヶ月、五尺二寸五分、体重はただの十六貫二百である。体格の
均斉ととのい、手練の手取り相撲。遠江灘オタケの重量も馬鹿力もその技術には歯が立た....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
します。普通肉体的条件と云いますと、顔が綺麗であるとか、或は姿が好いとか、肉体の
均斉がよくとれているとか、いろいろとそういう風に云いますけれども、そのほかに声を....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
の大きな原因は、俳優の肉体的条件がわりに軽くみられ、特に、声に魅力がなく、肢体の
均斉がとれず、運動神経の鈍さが目立つことです。 僕はここで、先天的な欠陥を問題....
「「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
来南海趣味にすっかり溺れこみ、退役してニューギニア会社へきたのだ。スポーツマン、
均斉のとれた羚羊のような肢体。これで、一眼鏡をしコルセットをつければ、どうみても....
「ある恋の話」より 著者:菊池寛
だよ。一生涯誰にも云うまいと思っていたことだが……」と、祖母は、一寸そのいかにも
均斉の取れた顔を赤めましたが、「そうだね、懺悔の積りでそっと話そうかね。綾さん(....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
それが実現せられて西の間の阿弥陀仏が安置せられ、ここに三本尊の並置となり、左右の
均斉を得るに至ったのであった。けだし中の間の釈迦仏は太子の御為、東の間なる薬師仏....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
失って行きつつあると言われました。また私たちの体の支えかたも本当でないため、体の
均斉がとれてない。誰もかもみんな、どこかが片輪になっていると言いました。それから....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
ろに、高さ百吋以上の巨大な鉄製の機械が二列に、間を広くあけて並んでいた。如何にも
均斉を保った配置であった。それらの凡てがまた極めて摩訶不思議な生命力の威厳を顕現....