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均霑
「均霑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
均霑の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宣言一つ」より 著者:有島武郎
にでも進むところに進んで行きつつあるのだ。
今後第四階級者にも資本王国の余慶が
均霑《きんてん》されて、労働者がクロポトキン、マルクスその他の深奥な生活原理を理....
「文芸委員は何をするか」より 著者:夏目漱石
信とを以て、敢て上下の等級を天下に宣告して憚らざるさえあるに、文明の趨勢と教化の
均霑《きんてん》とより来《きた》る集合団体の努力を無視して、全部に与うべきはずの....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
権利を剥奪さるるものとす。ただし、その失いたる部分は、それを按分に分割して、他に
均霑さるるものなり。
以上は、口頭にても各々に伝え置きたり。
旗太郎にも、....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
坊門の恩賞局に殺到する武士の数は、引きも切らなかったと言う。だから充分なる恩賞に
均霑し得ない場合、彼等の間に、不平不満の声の起きるのは当然である。 或日、塩谷....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
って不幸な大衆は門前払いを食わなければならないだろう。医学発達を遍く無産者大衆に
均霑するためには、医学博士の数が無限に増大し従って日本医学が無限に発達して了う日....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
に向けられているもので、一つの「循環経済」を現出しているから、結局国民生活に還元
均霑されているものであって、十年度の海軍予算五億三千十九万円(九年度分より四千万....
「階級闘争の彼方へ」より 著者:与謝野晶子
人類が連帯責任の中に協力して文化主義の生活を建設し、その生活の福祉に
均霑することが、人生の最高唯一の理想であると私は信じています。文化生活が或程度の....
「特殊部落と寺院」より 著者:喜田貞吉
。 とある。徳川太平の代、エタが特に賤まれる様になって、エタ寺またその不名誉に
均霑するに至ったのは、まことに気の毒な次第である。個々のエタ寺について、自分は未....
「エタと非人と普通人」より 著者:喜田貞吉
人は足洗の出来るものと信ぜられておった。つまり彼らは新たに加わる普通民の落伍者に
均霑して、普通民と民族上区別のあるものでなく、ただ境遇上の相違から一時この仲間に....
「「特殊部落研究号」発行の辞」より 著者:喜田貞吉
するを得候う以上は、既に解放せられ、もしくは解放せられんとする人々も、当然これに
均霑すべく、いたずらに広き天地に跼蹐してその素性の露れんことをこれ恐れ、常に戦々....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
くなって行くべき者をもその徒の中の特に低くなったものの同類として、その低い地位に
均霑せしめようとするがために、種々の悶着も起ってきた。そして為政者の判断が右の如....