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坊っちゃん
「坊っちゃん〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
坊っちゃんの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「電報」より 著者:黒島伝治
た。源作は、村の貧しい、等級割一戸前も持っていない自作農だった。地主や、醤油屋の
坊っちゃん達なら、東京の大学へ入っても、当然で、何も珍らしいことはない。噂の種に....
「「紋」」より 著者:黒島伝治
魚でも、芋でも、何でも盗むんじゃ。」会う人に悉くそうふれまわった。 我鬼どもは
坊っちゃんのあとから、ひとかどの兵士になったつもりで、列を作って走った。棒は銃の....
「三角形の恐怖」より 著者:海野十三
の間のことは恐らく君の母君とても御存知あるまい。 私は二十五といっても、全くお
坊っちゃんであったし、時子はどうかというと其の病気の所以もあったのであろうか、年....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
女と逸作が用事の外出から帰って来ると、取次のものが少し興奮した調子で、 「巴里の
坊っちゃんのお知合いの画家がいらっしゃいました。なにしろ東京駅へ着き立てに直ぐ来....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
「はい、はい、膨れた顔でもなんでもようございます。いまにお母さんにお願いして、
坊っちゃんのお嫁さんにして頂くんですから」 この挨拶には流石に堅気の家の少年は....
「応仁の乱」より 著者:菊池寛
当時後花園天皇の御諷諫に会うや、直ちに中止して居る。これなどは、彼の育ちのよいお
坊っちゃんらしさが、よく現れて居て、そんなにむきになって批難するにはあたらないと....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
って漸く衰退の色が見える。家来に偉いのが出ないのにも依るが氏政自身無能である。お
坊っちゃんで、大勢を洞察する頭のないお山の大将だからである。 或る時、若年の氏....
「金属人間」より 著者:海野十三
見ないで、二十世紀の科学文化をかたる資格はない。東京第一の見世物はこれでござい。
坊っちゃん、お嬢ちゃん、さあ、いらっしゃい。学童諸君も大学生諸君も、早く見ておい....
「人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
にならんでいる、分捕の中国兵器やソ連兵器を、ていねいに見てまわった。 「かわいい
坊っちゃんにお嬢さん。こんな早くから見に来て、かんしんですね」 会場のあちこち....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
「さあ、先生は汽車でお疲れになっていますから、少しお休みになるそうですから、お
坊っちゃん達は、お二人でお遊びなさいませ。」と子供にいってから、新子に「四時にお....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
く訳にも行かず、じっと聞いて居ますと、その家の花嫁さんが私の所へ走って来まして「
坊っちゃんが死んだ、あなたの言った通り死んだ。助けてくれろ」とこういうことなんで....
「とと屋禅譚」より 著者:岡本かの子
なので、河岸の中でも羨まれる魚問屋の一軒だった。 あるじの国太郎は三十五六のお
坊っちゃん上り、盲目縞の半纏の上へ短い筒袖の被布を着て、帳場に片肘かけながら銀煙....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
もなりようはない。
合唱の群
年来思い合っておいでになったお心が、
この
坊っちゃんの柔かい赫きになって
御夫婦の上に集っています。このお三人の
一組をお....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
。苦労をしない人よりは、苦労をした人の方が人間味が深いのであります。いわゆる、お
坊っちゃん、お嬢ちゃんは、魚にすればどこかの辺の遊び肉でありましょう。 しかし....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
の袂で、それは亀の子のように蹲踞み込んで動かないのだからね。」とF君。 「いいお
坊っちゃんさな。警部さんならちと下情には通じて置くものですぜ、風教視察という奴で....