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「坊主枕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

坊主枕の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
くんねえ」 友吉に手伝わさせて、半七は押入れから寝道具をひき出してみると、枕は坊主枕一つと木枕二つ、掛蒲団と敷蒲団も三、四人分を貯えてあるらしかった。大きい古....
蠅男」より 著者:海野十三
署長も投書のハガキを握ってカンカンに怒っていた。 ひどい者になると、小包郵便で坊主枕を送ってきた。その附け文句に、 「こっちは枕を高うして睡られへんさかい、こ....
」より 著者:島崎藤村
、厚いドテラを引掛けたまま、床の上に起直った。 「正太さん、失礼します」と三吉は坊主枕を膝の上に乗せて言った。 「御無沙汰しておりますが、豊世さんも御変りは有り....
みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
乳母どんで、大縞のねんね子|半纏で四つぐらいな男の児を負ったのが、どしりと絨毯に坊主枕ほどの膝をつくと、半纏の肩から小児の顔を客の方へ揉出して、それ、小父さんに....
ある女の生涯」より 著者:島崎藤村
いにして」 急に涙がおげんの胸に迫って来た。彼女は、老い痩せた手でそこにあった坊主枕を力まかせに打った。 「憚りながら――」とおげんはまた独りでやりだした。「....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
息で暖める隙もなしに、鬼婆の肩腰を、擦るわ、揉むわ、で、そのあげくが床の上下し、坊主枕の蔽いまで取りかえて、旦那様、御寝なれだ。 野郎一生の運が向いて、懐を払....
大岡越前」より 著者:吉川英治
亀よりも、かれは残忍性につよく、殺人癖をもっていた。 「ばかあいえ」 刑部は、坊主枕へ、脇息がわりの肱を支えて、万年寝床に、あぐらを組んでいた。 「生かしてお....