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「坐食〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

坐食の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
義血侠血」より 著者:泉鏡花
芸はおのずから夏炉冬扇のきらいあり。その喝采《やんや》は全く暑中にありて、冬季は坐食す。 よし渠は糊口《ここう》に窮せざるも、月々十数円の工面《くめん》は尋常....
若き日の成吉思汗」より 著者:林不忘
て肉を食えば、もう二三日城を持ちこたえることができよう。愚民を騙《たぶら》かして坐食しておる坊主と商人、どっちも肉の柔いことだろう。臆病者め、そこ退けっ! 城....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
、長尾氏の二女の人に嫁したのは、亀沢町に来てからの事である。初め長女敬が母と共に坐食するに忍びぬといって、媒するもののあるに任せて、猿若町三丁目|守田座附の茶屋....
平塚・山川・山田三女史に答う」より 著者:与謝野晶子
活を充たして行くことです。「今日の社会にあっては、その種類の何たるを問わず、遊手坐食はいずれの方面より観察するも断じて許さざる所である。……労働を重んずると賤む....
化銀杏」より 著者:泉鏡花
ら、それなり大学へは行かないで、ただぶらぶらしていたもんだから、沢山ないお金子も坐食の体でなくなるし、とうとう先に居た家を売って、去々年ここの家へ引越したの。 ....
大岡越前」より 著者:吉川英治
寺侍の株を買い、以来、ぷつんと、ひき籠ったきり、世間のうわさを避けていたが、その坐食の資本も、去年あたりで、涸渇してしまい、同時に、病気がちになっていた。 金....
それから」より 著者:夏目漱石
て、すぐ揚場《あげば》の方へ引き返した。 彼は平岡の安否を気にかけていた。まだ坐食《いぐい》の不安な境遇に居《お》るに違ないとは思うけれども、或はどの方面かへ....