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垂れ流し
「垂れ流し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
垂れ流しの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
うものがない。両便の始末は無論不完全である。そこで古来から何百年となく奉天の民が
垂れ流した糞小便《くそしょうべん》が歳月の力で自然天然《じねんてんねん》に地《じ....
「狂人は笑う」より 著者:夢野久作
るのだそうですが、やはり神経が弱り切っているせいでしょうね。その代りに糞も小便も
垂れ流しで、ことに心神|消耗の極、遺精を初める奴が十人が十人だそうですが、そんな....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
けて這いかかって来るうちに、すこしばかり立上ったと思うと、お膳の横に夥しい粘液を
垂れ流し、その上に坐って泣き出した。 それと見た茶屋の女房が、直ぐに走り上って....
「旅愁」より 著者:横光利一
う思った彼は眼を上げたとき、濡れ鼠になった石の古い建物が全身から汗のような雨滴を
垂れ流している姿が映った。瞬間それは突然の天候のこの変化に歓声をあげて雀躍してい....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
めると、大臣も不承不承慎んで馬の糞を金箕で承《う》ける役を勤めたとあらば、定めて
垂れ流しでもあるまじく、蜀江《しょっこう》の錦ででも拭《ぬぐ》うたであろう。かく....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
こそ人にすぐれめ何となくしとする事もをかしかりけり」。打ち解けて人に聞かるるほど
垂れ流したのだから、これは宮女立ち小便の証拠らしくもある。それはさて置き、曠野城....
「生爪を剥ぐ」より 著者:葉山嘉樹
も食べさせない、その代りに子供の守をさせてる! 地獄だ! 自分で看護婦が入用な、
垂れ流しの老人に、子供の守をさせる。死ぬまで車を引っ張る馬のように、死ぬまで苦労....
「白い壁」より 著者:本庄陸男
まちすべての子供に感染した。「先生あたいも」「あっ、まけそうだ」「やらせなきゃあ
垂れ流しちまうから」「あたいもだあ」そう口々に連呼しながら彼らは廊下に駈けだした....
「猫捨坂」より 著者:豊島与志雄
あの地下室の異臭が、病室の臭気に重なり合う。母はいつも臭いおり物がして、おむつに
垂れ流しであり、体にも既に死臭がある。それらの臭いがこもってる病室内の空気は、重....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
だろう。 路上でねているのを拾われてきた酔っ払いが交番の前にねせてある。小便は
垂れ流し、上半身はヘドまみれ、つまり上下ともに汚物まみれで、これなら介抱窃盗も鼻....
「藤九郎の島」より 著者:久生十蘭
らし》を流した。時化で舵を折ったときは、舳《みよし》のほうへ纜《ともづな》を長く
垂れ流し、船を逆にして乗るのが法で、そうしなければ船がひっくりかえってしまう。 ....
「裸体談義」より 著者:永井荷風
て行くに従い、滑稽の趣向も人まちがいや、夜這《よば》いが多くなり、遂に土瓶の中に
垂れ流した小便を出がらしの茶とまちがえて飲むような事になる。戦後の演芸が下《しも....
「胎内」より 著者:三好十郎
きついで)どうしたも、こうしたも、みんな、からかわれているんだ! 茶番狂言だよ!
垂れ流しだ! クソだ! ヘ! (歯をむきだして笑う。洞窟の奥の方で、それが反響し....