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垂直線
「垂直線〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
垂直線の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
性への方向をほのかに暗示するものである。姿勢の相称性が打破せらるる場合に、中央の
垂直線が、曲線への推移において、非現実的理想主義を自覚することが、「いき」の表現....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
ておく必要がありました。と云うのが一巻の感光膜でして、それを鉄管から動力線までの
垂直線より少し長めに切って、その全長に渉って直線に一本引いた膠剤の上に、アルミニ....
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
にはそして何かブラ下っていた。それが揺れている。吊り下がっているワイヤーが、その
垂直線の囲りを、ゆるく円を描いて揺れていた。「何んだべ?」――その時、ドキッと来....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
かくなっているように見えたのは、岩石で組んだ立派な峰であった、その中でも、巨岩が
垂直線に、鼻ッ先に立ちふさがっているところは、身を平ったく、岩と岩の間を潜ったり....
「谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
と突っ立っているのである、そうして截っ立てた絶壁は、世に見らるる限りの、壮大なる
垂直線をして、梓川と蒲田谷の中間にズリ落ち、重たい水蒸気が溜息を吐くように、谷の....
「映画雑感(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
るところがある。下のほうからカメラを上向けに、対眼点を高くしてとったために三人の
垂直線が互いに傾き合って天の一方に集中しようとした形に現われ、しかも三人の頭が画....
「断層顔」より 著者:海野十三
ではない。その他のおそろしい顔であっても、まず原則として、顔のまん中の鼻柱を通る
垂直線を軸として、左右対称になっているものである。おそろしい大関格のお岩さまの顔....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
ものだろう。其下では線が集って美しく締りをつけてある、次に両足だ、これが又中央は
垂直線、外側が斜線である、下へ降る途中があまりに長いからに云うので膝に於てよろし....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
ろう。その下では線が集まって美しい締りをつけてある。次に両足だ。これがまた中央は
垂直線、外側が斜線である。下へ降りる途中があまりに長いからというので膝においてよ....
「雑記(Ⅱ)」より 著者:寺田寅彦
るのであった。これについて一つ不審に思った事は、あれがどうしていつでも傘のように
垂直線のまわりに対称的に拡がるかという事である。なんでもない事のように思っていた....
「観点と距離」より 著者:寺田寅彦
が、紙上に水平に一直線を描いて、その真中から上に垂直に同長の直線を立てると、その
垂直線の方が長く見える。顔の長い人が鳥打帽を冠ると余計に顔が長く見えるという説が....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
供給を超え、価格の騰貴すなわち均衡点への前進が生ずる。だからこの均衡を、私共は、
垂直線上にある重心の上方に懸吊点を有する物体が、垂線上から離れるとき、重力によっ....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、人体横側の最高凸出部であり、その位置も左右ともに等しく、尚、その上下の一対が、
垂直線の両端に位しているのが注目されるが、何よりの駭きと云うのは、明瞭な字紋様の....
「恐ろしき贈物」より 著者:小酒井不木
レンは拡大鏡を取り出して精密に調べ終った後、探偵に向って言った。 「このrの字の
垂直線は実に特殊なものでして恐らく六百万の中に一個しかありますまい。ですからこれ....
「馬琴の小説とその当時の実社会」より 著者:幸田露伴
。他の一つはその仮作物語と実社会と直角的に交叉線をなして居る、――物語そのものは
垂直線をなして居るのであります。並行線をなして居るのは、作者の思想や感情や趣味が....