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埋め草
「埋め草〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
埋め草の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「丹下左膳」より 著者:林不忘
人柱《ひとばしら》ということがあります。 今この言葉は、単に、犠牲とか身を
埋め草にするとかいう抽象的な意味に使われていますが。 むかしは実際にあったので....
「一つの思考実験」より 著者:寺田寅彦
しい。そういう意味で有益なおもしろい記事をタイムス週刊の第一ページや処々の余白の
埋め草に発見する事がある。 もしかりに私がこのような週刊や旬刊の社会欄を編集す....
「連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
かであるまでも、われわれはみじめな醜骸《しゅうがい》をさらして塹壕《ざんごう》の
埋め草になるに過ぎないまでも、これによって未来の連句への第一歩が踏み出されるので....
「霊的本能主義」より 著者:和辻哲郎
た。そこに義の人ができる。しかしながら因襲的道徳に鋳られし者が習慣性によって壕の
埋め草となり蹄の塵となるのは豕が丸焼きにされて食卓に上るのと択ぶところがない。吾....
「夕立」より 著者:永井荷風
丁来る事また稀なれば、庭樹|徒《いたずら》に繁茂して軒を蔽い苔は階《きざはし》を
埋め草は墻《かき》を没す。年々|鳥雀《ちょうじゃく》昆虫の多くなり行くこと気味わ....
「三国志」より 著者:吉川英治
とりついて、攀じ登ろうとした兵も、ひとり残らず、狙い撃ちの矢石にかかって、空壕の
埋め草となるだけだった。 張飛は、そこに野営して、翌日も早天から攻めにかかった....