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埋もる
「埋もる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
埋もるの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白髪小僧」より 著者:杉山萠円
車軸を流す大雨を、泥や小砂利の滝にして、 彼《か》の大男の亡骸《なきがら》も、
埋もるばかりにふりかけた。 その時海も野も山も、砕くるばかりに鳴り渡る、 さ....
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
る。東京のは早く消えるから可いものの、五日十日積るのにはどうするだろう。半歳雪に
埋もるる国もある。 或時も、また雪のために一日|形を見せないから、……真個の事....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
在りては、日頃の本望も遂げむことは難く、我が鎗《やり》も太刀も草叢《くさむら》に
埋もるるばかり、それが無念さの不覚《そぞろ》の涙じゃ哩《わ》、今日より後は奥羽の....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
枚、五枚、六枚、七枚、」 と数える内に、拾い上げた膝の上は、早や隙間なく落葉に
埋もるる。 空を仰ぐと、天井は底がなく、暗夜の深山にある心地。 おお、この森....
「月評をして」より 著者:豊島与志雄
や線やではなく平面を指すことは断るまでもあるまい。斯くて聳ゆべきものは聳えしめ、
埋もるべきものは埋もれしめ、成長したるものは成長したるものとし、小さき芽は小さき....
「書記官」より 著者:川上眉山
返りぬ。欄干にあらわれたるは五十路に近き満丸顔の、打見にも元気よき老人なり。骨も
埋もるるばかり肥え太りて、角袖着せたる布袋をそのまま、笑ましげに障子の中へ振り向....