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「城兵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

城兵の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
恩を返す話」より 著者:菊池寛
れた。内膳正が流れ弾にあたって倒れたのを機会に、総敗軍の姿となって引き退く後を、城兵が城門を開いて、慕うて来た。 この時である。甚兵衛は他の若武者と共に細川勢....
忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
備えより少し左に、鶴翼《かくよく》に陣を張った。 この時初めて、将軍から、 「城兵は寄手《よせて》を引き寄せて、夜を待つように見え候、早く戦いを令すべし」と、....
厳島合戦」より 著者:菊池寛
の浦に上陸し、博奕尾の険を越え、塔の岡の陶本陣の背面を攻撃し、第二軍は、宮尾城の城兵と協力し、元就軍の本軍が鬨の声を発するを機とし、正面より陶の本陣を攻撃するも....
川中島合戦」より 著者:菊池寛
、永禄四年に北条|氏康を小田原城に囲んで、その城濠|蓮池のほとりで、馬から降り、城兵が鉄砲で狙い打つにも拘らず、悠々閑々として牀几に腰かけ、お茶を三杯まで飲んだ....
桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
だのは元康である。このすきに易々として兵糧を大高城に入れてしまった。 この大高城兵糧入れこそ、家康の出世絵巻中の第一景である。大高城兵糧入れに成功した元康は、....
長篠合戦」より 著者:菊池寛
滝川が代りを成している。 天正三年五月勝頼一万五千の大軍を以て、長篠を囲んだ。城兵わずかに五百、殊死して防いだ。 鳥井|強右衛門勝商が、家康の援軍を求めるた....
島原の乱」より 著者:菊池寛
云ったバテレンの予言は、此処に実現したわけである。城は二の丸まで押し破られたが、城兵も殊死して防ぎ、寄手の部将加津佐の三郎兵衛を斃したりした。既に城も危くなった....
小田原陣」より 著者:菊池寛
の遠征では、糧続かず人和せず、どうにも出来なかった。ただ城濠の傍近く馬から下り、城兵に鉄砲の一斉射撃を受けながら、悠々としてお茶を三杯飲んだと云うような豪快な逸....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
うよ」 この言葉には意味がある。で、晴信は黙っていた。 「甲州勢退くと見るや、城兵一時に安心し、凍えた身肌を暖めんものと甲を脱ぎ鎧を解き弓矢を捨て刀鎗を鞘にし....
若き日の成吉思汗」より 著者:林不忘
ズム》国の回々《ふいふい》教伝道師、札荅蘭《ジャダラン》城下の避難民男女、その他城兵多勢。 時代 蒙古のいわゆる鼠《ね》の年。わが土御門天皇《つちみかど....
近藤勇と科学」より 著者:直木三十五
敵は、昨日甲府へ入ったと云った。 泥の半乾きになった道を、近藤と、土方とが、結城兵二三を連れて、防禦《ぼうぎょ》陣地の選定に廻った。そして、柏尾《かしお》にい....
甲州鎮撫隊」より 著者:国枝史郎
持しておる、大丈夫じゃ。……そればかりでなく、駿河守殿は、生粋の佐幕派、それに、城兵も多数居る。……人数にも兵器にも事欠かぬ。……だから君は充分ここで静養して…....
大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
、市街戦と云えばそうも云える。思いも由らない大事件が、計らず勃発したのであった。城兵かそれとも浪士達か、鉄砲を打ち出したものがあった。 と、火事が飛火した。女....
老狸伝」より 著者:佐藤垢石
軍勢は、鬨の声をあげ、城門も吹っ飛べとばかり、何万かが束になって押し寄せてきた。城兵は、これを迎えてなにかと必死になって戦ったけれど、如何とも支え得られそうもな....
赤坂城の謀略」より 著者:国枝史郎
を忍び出た。 それとも知らない寄手の勢は、陣屋陣屋の戸をとざし、この吹降りには城兵といえども、よもや夜討などかけまいと、安心しきって眠っていた。 と、正成た....