城外[語句情報] » 城外

「城外〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

城外の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
尼提」より 著者:芥川竜之介
。従ってまた厠溷《しこん》も多くはない。城中の人々はそのためにたいていはわざわざ城外へ出、大小便をすることに定《き》めている。ただ波羅門《ばらもん》や刹帝利《せ....
忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
た。城中にあっては、なすことのないままに酒食に耽り、色《いろ》を漁った。そして、城外に出ては、狩猟にのみ日を暮した。野に鳥を追い、山に獣を狩り立てた。さすがに鳥....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
民のあいだから忠勇の兵士を生み出すことの出来ないのは判り切っている。 私は遼陽城外の劉という家に二十日余り滞在していたことがある。農であるが、先ずここらでは相....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
陽の城内まで薬を買いに行かなければならないのであるが、この頃は戦争のために城内と城外との交通が絶えてしまったので、薬を求める法がない。日本の大人らのうちに、もし....
賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
議なものである。 盛政は勝家の子権六と共に捕われ、北の庄落城前、縄付きの姿で、城外から勝家に対面させられている。権六は佐和山に、盛政(年三十)は六条河原に、各....
島原の乱」より 著者:菊池寛
の兵勇躍して進んだ。 勝俊は馬上に叱咤して、 「鍋島勢を排して進め」と命じた。城外の地勢険阻な処に来ると、馬を棄てて子の伊織十四歳になるのを伴って進んだ。激戦....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
地の人びとにも甚だ尊崇されていた。契丹のまさに亡びんとする時、或る者はその神体が城外へ走るのを見て、おどろき怪しんで早速に参詣すると、神像の全身に汗が流れていた....
赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
付いて囲繞んだ叛軍の群を、例の精妙の「か音の一手」で、縦横無尽に切り払い、一散に城外へ走り出た。城外には予め備えて置いた、彼の五十人の部下が居たので忽ち一方の血....
銀三十枚」より 著者:国枝史郎
そうして一整に声を上げた。 「十字架に附けろ! 十字架に附けろ!」 エルサレム城外カルヴリの丘、そこへキリストを猟り立てて行った。 草の芽が満地を蔽っていた....
オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
せてしまった。が、その時、開幕の電鈴が鳴った。 そして、次の幕――「エルシノア城外の海辺」が始まったのである。 然し、その幕から始めて、観客には見えないけれ....
備前天一坊」より 著者:江見水蔭
「好し。しからば気の毒ながら我等は他に転宿……当家は遠からず欠所と相成り、一家城外へ追放……そのくらいで済めば、まァ好い方であろう。少し間違うとその方は打首。....
温泉雑記」より 著者:岡本綺堂
ていた」と、友達のひとりが訊いた。 根津はだまって答えなかった。その翌日、彼は城外で戦死した。 六 昔はめったになかったように聞いているが、温泉場....
西航日録」より 著者:井上円了
十二日夜半なり。翌朝八時小汽船に駕し、黄浦をさかのぼりてシャンハイに上陸し、城内城外を一巡し、湖心亭茶園・愚園等を遊覧す。城外の市街はその広大なる、神戸、横浜の....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
。ブライトンビーチの対岸に当たる。磯辺を歩する数丁、石と貝とを拾いて帰る。 濠南城外歩声、想見家山春已尽、緑陰堆裏杜鵑鳴。 (豪州南部の郊外、秋晴れの下を歩けば....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
」引)にも、 (これまた悲田院の部類、刑罰の時紙籏に罪状姓名を筆とる者)毎日二条城外の塵穢を掃除するも、中世よりの風歟。 とある。のぼりは「幟」で、罪状を書い....