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「城府〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

城府の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
明暗」より 著者:夏目漱石
。そういう考えがまた時々|発作《ほっさ》のようにお延の胸を掴《つか》んだ。しかし城府を設けない行き届いた叔父の態度や、取扱いに公平を欠いた事のない叔母の親切で、....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
た。かつ対談数刻に渉ってもかつて倦色を示した事がなく、如何なる人に対しても少しも城府を設けないで、己れの赤心を他人の腹中に置くというような話しぶりは益々人をして....
鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
する人があるが、それは鴎外の一面しか知らない説で、極めてオオプンな、誰に対しても城府を撤して奥底もなく打解ける半面をも持っていたのは私の初対面でも解る。若い人が....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
。年歯もまだ、二十歳を幾つも越えてない若殿なので、新将軍秀忠を繞って、この新しい城府に移住していた天下の梟雄や豪傑的な大名のあいだに伍しても、父の細川三斎のこけ....
三国志」より 著者:吉川英治
ない。 とまれ官軍は旺だった。征賊大将軍は功なって、洛陽へ凱旋した。 洛陽の城府は、挙げて、遠征の兵馬を迎え、市は五彩旗に染まり、夜は万燈にいろどられ、城内....
三国志」より 著者:吉川英治
韓馥以下、群臣万兵、城頭に旌旗を掲げて、彼を国の大賓として出迎えた。 袁紹は、城府に居すわると、 「まず、政を正すことが、国の強大を計る一歩である」 と、太....
私本太平記」より 著者:吉川英治
よい。 伊吹の西の麓、伊吹山太平護国寺はたんに、太平寺ともいわれ、佐々木道誉の城府とは、ほとんど森を接していた。 また太平寺にはそれいぜん、亀山上皇の御子が....