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城東
「城東〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
城東の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「深夜の市長」より 著者:海野十三
高窓のうちに棲んでいる人物だったのである。あの明り窓の内部には、「深夜の市長」が
城東で起った殺人事件の証拠物件を、彼の手紙とともに届けるようにと命じたところの不....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
災による死傷者数は相当にのぼった」こと「大部分焼失した区域は、浅草、本所、深川、
城東、向島、蒲田」であり、「その他相当焼けた区は下谷、本郷、日本橋、神田、荒川、....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
戦のあとが傷ましくずっと数えられる。だが移った途端に東京は大東京と劃大され砂村も
城東区砂町となって、立派に市域の内には違いなかった。それがわずかに「わが青海流は....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
、十万七千の包囲軍はひしひしと犇き合って小田原城に迫って居る。 酒匂川を渡って
城東には徳川家康の兵三万人、城北荻窪村には羽柴秀次、秀勝の二万人、城西水之尾附近....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
われ、発砲されたのか、今、不意に逃げ出して来たのだ。 約、二時間の後、二人は、
城東のS大学へ洋車を走らしていた。 その大学は、日本軍と、南軍の衝突の際、盛ん....
「金鳳釵記」より 著者:田中貢太郎
、興哥と慶娘を結婚さした。 興哥はかの釵を売って鈔金二十錠を得、その金で揚州の
城東にある后土廟へ往って、道士に頼んで三昼夜興娘の祭をした。 祭がすむと夢に興....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
くなってしもうた。
半歳の後、彼は郷里の南部で死んだ。
漢人の詩に、
歩出
城東門、 遙望江南路、
前日風雪中、 故人従此去、
別れの杉....
「乳房」より 著者:宮本百合子
が山の手に近づくにつれて、乗り降りする男女の姿態は、煤煙の毒で青い樹さえ生えない
城東の住民とはちがう柔軟さ、手ぎれいさ、なめらかさで包まれているのであった。 ....
「三月の第四日曜」より 著者:宮本百合子
は云われたとおり列をはなれて前へ出た。すると教員はちょっと体をひらくようにして、
城東区境町昭和伸銅会社浅井定次さんと、横の方にかたまっている大人たちの群に向って....
「メーデーに歌う」より 著者:宮本百合子
ちょうど、もう行進がはじまっている。宮城前広場から、ここを通って上野へ行くのは、
城東地区の組合である。隊伍堂々とプラカードをかかげて、パラパラおちる雨をものとも....
「空襲警報」より 著者:海野十三
。 「ワルトキンよ。貴隊は犬吠崎附近から陸上を東京に向かい、工業地帯たる向島区、
城東区、本所区、深川区を空襲せよ。これがため一|瓩の焼夷弾約四十トンを撒布すべし....
「春」より 著者:岡本かの子
んだ唇からは、殆ど生きた人間の呼吸は通わないもののようだ。 これが、むかし――
城東切っての美少女だった足立京子のなれの果てか――だが、あの美貌が、今日の京子の....
「私はかうして死んだ!」より 著者:平林初之輔
鉄工場の職工になったのだ。今では立派な熟練工で四円の日給をもらっているかたわら、
城東労働組合の理事をしている。郷里には親類縁者は一人もないので、私はこの二十年の....
「放水路」より 著者:永井荷風
《わざわい》を思い、わたくしは他日を期して、その夜は空しく帰路《きろ》を求めて、
城東電車の境川停留場《さかいがわていりゅうじょう》に辿《たど》りついた。 葛西....
「三国志」より 著者:吉川英治
迄ノ者、呂布ガ首ヲ献ゼバ、重ク官賞ヲ加エン 大将軍曹・押字 朝焼けの雲は紅々と
城東の空にながれていた。同文の矢文が何十本となく射込まれたのを合図に、金鼓の響き....