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城門
「城門〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
城門の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ともなしに、この唄がそれからそれへと拡がった。ある老女がそれを気に病んで毎日その
城門を窺いに行くので、門を守っている将校が彼女をおどしてやろうと思って、ひそかに....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
丁令威は遼東の人で、仙術を霊虚山に学んだが、後に鶴に化して遼東へ帰って来て、
城門の柱に止まった。ある若者が弓をひいて射ようとすると、鶴は飛びあがって空中を舞....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
こうの姿はこちらに見えても、こちらの姿はむこうに見えないらしいのです。 やがて
城門の前に行き着くと、そこには門を守る人が立っているので、こちらでは試みに会釈す....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
の人がこんなことを伝えた。 「ゆうべ一頭の虎が城内に跳り込んだので、半日のあいだ
城門を開かなかった。軍人らが城内に駈け付けて虎を射殺し、その肉を分配して食ってし....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
てからまだ二月とは経たぬうちに、再び巣鴨へやられた時のことだ。巣鴨のあの鬼ヶ島の
城門を、護送の看守が「開門!」と呼ばわって厚い鉄板ばかりの戸を開かせて、敷石の上....
「毒瓦斯発明官」より 著者:海野十三
院だ。看板も、余が直々筆をふるって書いておいた」 なるほど、あちこち崩れている
城門に、毒瓦斯発明院の立て看板が懸っていた。 「発明場は、すっかり用意をしておい....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
声が遠く沁込む、明放しの三間ばかり。人影も見えないのは、演義三国誌|常套手段の、
城門に敵を詭く計略。そこは先生、武辺者だから、身構えしつつ、土間|取附の急な階子....
「白光」より 著者:井上紅梅
たあとで、だんだん縮少して、ありたけになった残油はすでに燃え尽してしまった。 「
城門を開けて下さい」 大きな希望を含みながら恐怖の悲声、かげろうにも似ている西....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
ソワと歩き、あるものは女官のように歩く、あるものはポーターがいることだけで、もう
城門をはいる人間のような優越感を感じてスクリーンの人間の歩き方のように、足が速く....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
方がおられて、当時の皇軍の奮闘奮戦の模様をいろいろとつぶさに御説明して下さった。
城門の上にのぼって、あのあたりに敵がいてこういう攻防戦が展開されたと言ってまこと....
「小坂部伝説」より 著者:岡本綺堂
忠臣と書いてあるのをみても、かの小坂部を主題としていることはわかる。二つ目の姫ヶ
城門前の場とその城内の場とが即ちそれであるが、この狂言では桃井家の後室|碪の前が....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
官より書付を貰い、その書付を証拠としても一つ向うのシナ人の守って居るニャートンの
城門を通して貰うて、それからいわゆる第五の関所なるニャートンの本城の守関長の取調....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
応してたたなかった。そしてリスボン市は、ドン・アントニオと、イギリス軍の前にその
城門を閉じて拒んだのである。軍を引くにさいして、エセックスは、それらの
城門の一つ....
「西航日録」より 著者:井上円了
の地、山に踞し湾に枕し、風景すこぶる佳なり。市街を囲繞せる城壁今なお存し、四方に
城門ありてこれより出入す。城内には壮大の寺院数個、いずれも老若男女群れを成す。な....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
隔はなはだしく、ほとんど異人種なるがごとき観あり。 侵。 (深い塵埃をふんで一路
城門を出てみれば、泥壁と茅ぶき屋根のチリの村に行きついた。南米の人々の文化はどこ....