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「埒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

埒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ならぬ。こう云うゲエムの莫迦莫迦《ばかばか》しさに憤慨を禁じ得ないものはさっさと外《らちがい》に歩み去るが好い。自殺も亦確かに一便法である。しかし人生の競技場....
或る女」より 著者:有島武郎
た。そして十四日の航海の間に、いつのまにか海の心を心としていたのに気がついた。放《ほうらつ》な、移り気《ぎ》な、想像も及ばぬパッションにのたうち回ってうめき悩....
或る女」より 著者:有島武郎
である身分のものなり。船客に対して最も重き責任を担《にな》うべき事務長にかかる不《ふらち》の挙動ありしは、事務長一個の失態のみならず、その汽船会社の体面にも影....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
は二度の会見でこの野蛮人をどう取扱わねばならぬかを飲み込んだと思った。面と向って《らち》のあく奴ではない。うっかり女房にでも愛想を見せれば大事《おおごと》にな....
星座」より 著者:有島武郎
に東京に出たいと思っているんだがね。そんなことは貧乏な親父に相談してみたところで《らち》は明くまいけれども、順序だから話だけはしてみるつもりなのだ。……でその....
婦系図」より 著者:泉鏡花
が、そんな事を構うもんか。 まあ、何は措いて、嫁の内の財産を云々するなんざ、不の到だ。万々一、実家の親が困窮して、都合に依って無心|合力でもしたとする。可愛....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
のため、檀那寺の和尚が授けましたのでござります。 公子 冥土とは?……それこそ不だ。そして仇光りがする、あれは……水晶か。 博士 水晶とは申す条、近頃は専ら硝....
貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
ものでしゅが、下手人は旅籠屋の番頭め、這奴、女ばらへ、お歯向きに、金歯を見せて不を働く。」 「ほ、ほ、そか、そか。――かわいや忰、忰が怨は番頭じゃ。」 「違う....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
い……葬式にされたんだ。殺されたんだよ。だから言わない事じゃない、言語道断だ、不だよ。妹を餌に、鰌が滝登りをしようなんて。」 「ええ、そうよ……ですからね、兄....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
である。 さし向って、三馬とトルストイをごっちゃに饒舌る、飜訳者からすれば、不ともいうべき若いのは、想像でも知れた、辻町糸七。道づれなしに心中だけは仕兼ねな....
燕と王子」より 著者:有島武郎
分とした事が自分の事にばかり取りまぎれていておまえの事を思わなかったのはじつに不であった。長々御世話になってありがたかったがもう私もこの世には用のないからだに....
出来上った人」より 著者:芥川竜之介
生犀星なりに出来上っていようとは思わなかった。出来上った人と云う意味はまあ簡単にを明ければ、一家を成した人と思えば好い。或は何も他に待たずに生きられる人と思え....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
尻が三筋あって、渡船がない。橋はもとよりで、土地のものは瀬に馴れて、勘で渉るからが明く。勿論、深くはない、が底に夥多しく藻が茂って、これに足を搦まれて時々旅人....
活人形」より 著者:泉鏡花
ぞとお藤は手足を縮め紛る。得三は腕まくりして老婆を見返り、「お録、一番責めなきゃが明くめえ。お客の前で※き廻ると見苦しい、ちょいと手を貸してくれ。老婆はチョッ....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
露戦争については「この前の戦争の時に於ける日本軍の正義と仁慈が謳歌され、総ての放は忘れられていた。戦争者が満州の農民と永久的友誼を結ぶべき一大機会は今であった....