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埴輪
「埴輪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
埴輪の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三浦右衛門の最後」より 著者:菊池寛
安いわ。右の足も所望じゃ。右の足を切ったなら、命だけは助けよう」といった。生きた
埴輪《はにわ》のように血の中に座らされている右衛門の顔は、真蒼になりながら泣き続....
「雪の白峰」より 著者:小島烏水
に入らず、また決して鶏とは見えず、首長きところよりも紛《まご》う方なき水鳥に候、
埴輪の遺品に同じ形の鳥と見給うべし、水掻きまであり、高さここより見て、一間も候べ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
三倍もあろうと思われる広さだった。法水は考証気味な視線を休めずに、
「まるで騎士
埴輪か鉄の処女としか思われんね、これがコペツキーの作品だと云うそうだが、さあプラ....
「日輪」より 著者:横光利一
宮人たちの手によって、小山の頂きで行われた。二人の宿禰と九人の大夫に代った十一の
埴輪が、王の柩と一緒に埋められた。そうして、王妃と、王の三頭の乗馬と、三人の童男....
「大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
あ、最初のプランどおり、その位のものを心がけることにして、僕は万葉集をひらいたり
埴輪《はにわ》の写真を並べたりしながら、十二時近くまで起きていて、五つか六つぐら....
「夏目先生と滝田さん」より 著者:芥川竜之介
さん自身話されたことですが、何も買う気がなくて日本橋の中通りをぶらついていた時、
埴輪などを見附けて一時間とたたない中に千円か千五百円分を買ったことがあるそうです....
「人造物語」より 著者:海野十三
」というものを見落してはならない。 * * これは、我が国では、
埴輪人形の昔より、人間や、人間が愛していた動物などの形をつくって、それが生埋めに....
「美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
らしい美の源泉として、今後の人類文化に匡正と豊潤とを与うべきかをたずねてみよう。
埴輪の美
埴輪というのは上代古墳の周辺に輪のように並べ立てた素焼の人物鳥獣其の....
「人物埴輪の眼」より 著者:和辻哲郎
埴輪というのは、元来はその言葉の示している通り、埴土で作った素焼き円筒のことであ....
「本朝変態葬礼史」より 著者:中山太郎
、またも殉死のことが問題となり、詮議の結果として野見宿禰《のみのすくね》に命じて
埴輪土偶を作らせ、これを陵域に立てて殉死の男女に代えることとした。しかしながら我....
「銀河の下の町」より 著者:小川未明
い。どんな人形がいいかな。」 博士は、眼鏡の中の目を細くしながら、 「君には、
埴輪がいいだろう。東京へ帰ったら、一ついい模型をさがしてあげましょう。」といいま....
「三国志」より 著者:吉川英治
へんな物である。中には得がたい宝剣や名鏡から、大量な朱泥金銀などもある。もとより
埴輪や土器などには目もくれない。 これは車輛に積むと数千輛になった。値にすれば....
「遠野物語」より 著者:柳田国男
は様式全然|殊なり。後者のは技巧いささかもなく、ホウリョウのは模様なども巧なり。
埴輪もここより出づ。また石斧石刀の類も出づ。蓮台野には蝦夷銭とて土にて銭の形をし....
「雑木林の中」より 著者:田中貢太郎
の草の中を捜していると、畳一枚ぐらいの処に草のよれよれになった処があって、そこに
埴輪とも玩具の人形とも判らない七寸ぐらいの古い古い土の人形があって、その傍に一|疋の小さな黒蛇が死んでいた。....