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執権
「執権〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
執権の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
した。 2 石高はわずか三万石の小藩ではありましたが、さすがは天下の
執権松平伊豆守の居城だけあって、とわに栄える松の緑は夜目にもそれと青み、水は満々....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
です。 おりからからりと明けて、雪も間遠にちらりほらり……。 さすがは天下の
執権、ご威勢もさることながら、おのずからに備わるご貫禄《かんろく》もまたあっぱれ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
、一方は六十二万石の将軍家ご連枝、こなたはまた六十余州三百諸侯の総取り締まりたる
執権職なんだから、そのごあいさつの簡にして丁重、いんぎんにして要を得たるぐあいと....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
お陸尺たちは、すた、すた、と矢のように飛びました。 行きついたときは――天下の
執権松平伊豆守様がお手ずからもったいないことです。恩顧の隠密《おんみつ》古橋専介....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
ある。 彼はこの新しい日本赤化主義について、まだいろんな事を云った。レーニンの
執権政治だの、トルストイのブル思想だのと、記者が耳には初耳のことばかりであったが....
「魔法修行者」より 著者:幸田露伴
らない生頭を取られたというのである。して見ればこの人の薨去は文永四年で北条|時宗
執権の頃であるから、その時分「げほう」と称する者があって、げほうといえば直に世人....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
建て、これを小皿山と名づけました。此の皿山は人皇九十六代|後醍醐天皇、北條九代の
執権相摸守高時の為めに、元弘二年三月|隠岐国へ謫せられ給いし時、美作の国久米の皿....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いをしながら、いやというほどその肉体美をながめ尽しておりました。 ここに将軍の
執権師直氏よりも、東京市外大久保の植木屋池田氏よりも、なおいっそう強烈なる注意人....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ではないか、どうなるものか」 「しかし、時勢が時勢でございますからなあ。それに、
執権がボンクラ大名と違って、名にし負う水野越州でございますから、直ちにそれを採用....
「旧藩情」より 著者:福沢諭吉
、藩政の要路に関《かかわ》らざる者なり)数十名、ひそかに相議《あいぎ》して、当時
執権の家老を害せんとの事を企《くわだ》てたることあり。中津藩においては古来|未曾....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
た。が、イベットは前屈みになり、小声をぐっと小田島へ寄せた。 ――スペインの前の
執権、プリモ・ド・リヴェラは、正義振って遊楽地の賭博を禁止したのよ。で、政府に収....
「炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
しまい、その端々の地物を背景として津軽の殿様ともなれば真野の長者ともなる。幕府の
執権最明寺入道も出れば百済僧蓮城も出て来る。そこへ鄙のエビスの成功者が氏族の改良....
「棚田裁判長の怪死」より 著者:橘外男
思うと、怒りに眼が眩んできたのです。 「怪からん奴じゃ、無礼千万な! 勝手気儘に
執権の屋敷へはいりおって! 宗八、剛蔵、確之進! 追い駈けて行って、搦め捕ってこ....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
隠居謹慎、六月一日、同じく岡田国老をも隠居させ、諸生組の頭棟朝比奈、市川、佐藤を
執権に据えは据えたが、天狗は筑波でやっぱりあばれる。追討軍が常陸国は高道祖《たか....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
し、京にいた朝政は敗死した。その後直接この少年実朝にふりかかる危害はなかったが、
執権北条氏の実力扶殖は着々進行していた。源氏重代の家来たち、和田・三浦・畠山・比....