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培養
「培養〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
培養の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
しさで、彼の日常生活の細目《さいもく》を根気よく書いてよこしました。今年は朝顔の
培養《ばいよう》に失敗した事、上野《うえの》の養育院の寄附を依頼された事、入梅《....
「透明猫」より 著者:海野十三
かびの一種が、そういうことに強い働きのあることを発見し、自分の研究室でそのかびを
培養《ばいよう》しては、いろいろな虫やモルモットや猫に植えていたのである。 例....
「遊星植民説」より 著者:海野十三
士の研究室の此の異様なる感覚は、どうでしょう! まるでユークリッドの立体幾何室を
培養し、それにクロム鍍金を被せたようですワ。博士、宇宙はユークリッドで解けると御....
「蠅」より 著者:海野十三
お」と細菌科長は苦笑いをしながら足を停めた。「駄目、駄目、ワクチンどころか、まだ
培養できやせん」 「困ったな。今日は息を引取ったのが、これで六十……」 と云お....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
には、朝顔はまだわれわれに珍しかった。利休は庭全体にそれを植えさせて、丹精こめて
培養した。利休の朝顔の名が太閤のお耳に達すると太閤はそれを見たいと仰せいだされた....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
は蜂型にやや大きい。そこに母性的の威容と逞ましい闘志とを潜ましている。 蒼空は
培養硝子を上から冠せたように張り切ったまま、温気を籠らせ、界隈一面の青蘆の洲はと....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ありありと見られた。また、それらの草木は皆それぞれに特徴を有していて、それがその
培養者たる科学者にはよく知られているらしく、あるものは多くの古風な彫刻を施した壺....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
る。で、われ等は霊媒の固有の意見の中で、最も真実に近いものを捕え、できる丈|之を
培養し、補修して、以てわれ等の通信の目的に副わせるように仕向ける。無論彼の懐ける....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
、単に、人間としての矜りを保つだけでなく、舞台芸術家らしい特殊な「人間的魅力」の
培養を心掛けなければならぬ理由はここにあるのです。 さて、話をもう少し具体的に....
「岩波文庫論」より 著者:岩波茂雄
代文化はあまりに急速に発展せしため、その根底において堅実を欠く憾みがある。これを
培養充実するには古典の普及に俟つところが多い。古典は永遠に生く。その普及は、人生....
「「日本民族」とは何ぞや」より 著者:喜田貞吉
く温州蜜柑を以てこれに接木したならば、ことごとく温州蜜柑の甘美な果実を結ぶ。その
培養の方法や、台木の性質や、気候の異同等によって、果実に多少の相違は免れぬとは云....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
。人口二十八万あり。当地第一の物産たるコーヒーの集散地なり。この地方にコーヒーを
培養せしは今より二、三十年前にして、その原種はアフリカ・リベリア国より輸入せりと....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
つまっている。自然科学、薬理学の本がおもで、窓ぎわの机には、けんび鏡、スライド、
培養えき、くすりのびんなどが、いちめんにならべてあった。 とつぜん、ピストルの....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
使いようで田畑の肥料になるではないか。邪魔のように見える低劣な人間性も人間向上の
培養素になるではないかというのであります。今日では、田の草どころでなく、わざと紫....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
いるのです。もっともその出来上った温州蜜柑も、台木の性質によったり、土地の肥瘠、
培養の仕方、風土・気候の関係等に依って、必ずしもことごとく同一でなく、甘いのと、....