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基盤
「基盤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
基盤の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文学に於ける構想力」より 著者:豊島与志雄
たように、少しく改名して、人間記録が尊重されるかも知れない。この人間記録は、その
基盤として人間一般を持つと共に、その制約として作者自身を持つ。人間一般は、結局の....
「今日の条件」より 著者:豊島与志雄
方で、今日ではまだ空想の域を脱しない。然しながら、理想は目標であり、ここに理念の
基盤を置くべきであろう。同時にまた、目標はそれ自体が吾々へ近寄って来るものではな....
「新たな世界主義」より 著者:豊島与志雄
の他、例証はいくらもあるが、それらのものが、或る人々の身に着いて、その精神状態の
基盤となる時、それはもはや一のローカル的特色ではなくて、世界精神の温床であり萠芽....
「戦後新人論」より 著者:坂口安吾
る。政治こそ、最も専門の知識を要するもので、単に人物ができているなどゝいう軽率な
基盤で政治がやれるものではない。政治はあくまで政策が主で、そこには専門的な知識が....
「知識と政治との遊離」より 著者:中井正一
る方法である。プラトン型、ディオゲネス型の何れもこれを足場に政治行動から遊離する
基盤をもっているのである。アリストテレス型もその行動的矛盾を誤魔化すことができる....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
す。「雄弁」の教養は、それ以来、哲学者に限らず、ヨーロッパ人の市民生活のひとつの
基盤となったと同時に、文学のあらゆる様式のなかに自然に混入し、浸透し、ついに、十....
「戦後合格者」より 著者:坂口安吾
う。さすれば神がかりになる率もよほど少くなるだろう。 日本共産党は、殆ど理知が
基盤となっていないのだ。そして、スパイ的、陰謀的、好戦的である。しかしその根本に....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ないということだ。 近代のリアリズムにはそぐわないかも知れないが、リアリズムの
基盤にも美をおき、美的感動によって自らを支えるような芸術にとって、劇にとって、異....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
れだけの報酬せよ、という秩序が確立することによって、アベコベに、真の義人が現れる
基盤ができるのである。 「道路工事に義務人夫で出ろ。さもなければ茶菓子をだせ」な....
「瀞」より 著者:佐藤垢石
に育てない。それは、火山岩か火成岩が川敷に押しひろがっているからである。火成岩を
基盤とする山々を源とする川の水質は、水成岩の山々を源とする水に比べると、どういう....
「瘤」より 著者:犬田卯
て、一町八反の自作――それが親父のやって来た家業であったが、覚束ない老母の計算を
基盤に収支を出してみると、明らかに年二百円の損失であった。そこへもってきて、正確....
「火と氷のシャスタ山」より 著者:小島烏水
ので賑やかな古駅があり、その次には、シャスタ・スプリングといって、シャスタ火山の
基盤熔岩なる岸壁の間から、地下の伏流が、富士の白糸の滝のように、千筋とまでは行か....
「城」より 著者:カフカフランツ
疑いを口にしてはいけないんです。そんなことをするなら、弟にとっては弟自身の生存の
基盤を掘り返してしまうことを意味するでしょうし、自分がまだ従っていると信じている....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
いうのでありますから、いかに吉田内閣が独立日本の要望にこたえ得ず、その立っている
基盤がいかに脆弱であるかということを示す証左であると思うのであります。以下、不信....
「アイヌ宗教成立の史的背景」より 著者:知里真志保
その形成の過程に於て、さきに述べた和人交易と、それからのシャーマンの生活が、その
基盤をなしたと考えられるのであります。なお、日高の静内地方の熊祭に於て、“ヘペレ....