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「基礎工事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

基礎工事の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
は、種々な原因がなくてはならない。 ともあれ、当時発達の途上にあった言文一致の基礎工事がまだまだ不十分なものであったことも争われない。紅葉山人のような作者です....
縮図」より 著者:徳田秋声
行く人もたまにはあるわ。」 つまり好いパトロンがついていない限り、商売は小体に基礎工事から始めるよりほかなかった。何の商売もそうであるように、金のあるものは金....
石狩川」より 著者:本庄陸男
ひろがって行った。すると翌日には棟梁三次の風邪も何となくなおっていた。 倉庫は基礎工事から大工工事になっていた。杣夫《やまご》の一隊は大野順平を先頭にして山の....
罠を跳び越える女」より 著者:矢田津世子
でもみんなに集まって頂いたら。余り長びくと折角の気が脱けてしまうわ、それに、もう基礎工事もすんだからこれから人をまとめるのが目的でしょう、その意味でも、なる可く....
ソヴェト文壇の現状」より 著者:宮本百合子
レタリアートは革命以来、目のまわるような十数年を生きた。四方八方で新しい社会への基礎工事がはじまり、そのために有用な知識は、どんなものでも生かして使われた。マル....
石油の都バクーへ」より 著者:宮本百合子
ている。石油の試掘ではなく、数千人を入れることの出来る大労働者クラブが建つ、その基礎工事に着手したところなのだそうだ。 ホテルの前で自動車から下りた時はもう六....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
事とされています。したがって裸体習作の困難は、写実を常に本領とするところの油絵の基礎工事であります。それは画学生の初学から一生涯つきまとうところの基礎工事であり....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
重さに至るまでの事を研究了解会得して行くものである。それが素描の意味であり技法の基礎工事である。 話が大変科学的であるようだが、しかしながらこの科学が油絵の重....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
口から洩れたものに他ならないのだ。之は現代的神秘主義・現代的蒙昧主義の、衒学的な基礎工事に他ならないのである。抽象的に考えれば、なる程部分主義よりは全体主義が良....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
ぎない。が、そうかと言って、彼等の仕事がつまらないということにはならない。信仰の基礎工事は、実に彼等によりて築かれるのである。 それから又一部の霊媒達は、その....
作家的思想」より 著者:豊島与志雄
品との関係は、常識的に考えられる建築物との関係とは異る。建築家は、大地の上に先ず基礎工事を施し、その上に石を据え煉瓦を積み、柱を立て屋根を覆い、そうした建築工程....
魔都」より 著者:久生十蘭
。……この近所で大建築といえば、そうそう田村町一丁目の角で、いま放送局の地下室の基礎工事が始まっている。……これでいい。今度こそは間違いなし。……迷路の口はきっ....
味覚馬鹿」より 著者:北大路魯山人
、自然のものにも人絹みたいなつまらんものもある。 * なんでもすべて基礎工事が大切だが、食物でもまず基礎教育が必要だ。豚でもいろいろある。何貫目ぐら....
蒼白い月」より 著者:徳田秋声
のごろは何とも思いません。そうやきもきしてもしかたがありませんよって。私たちは今基礎工事中です。金をちびちびためようとは思いません。できるのは一時です」彼はいく....
随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
北朝という敷地に、後醍醐天皇、北条幕府、足利尊氏、楠木正成と、こう四つの柱建ての基礎工事が、まずまず出来たばかりといってよい。 で、新春からは、笠置籠城の天皇....