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「基線〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

基線の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ヰタ・セクスアリス」より 著者:森鴎外
獅子の窟《いわや》に這入るような積《つもり》で引き越して行った。埴生が、君の目は基線を上にした三角だと云ったが、その倒三角形の目がいよいよ稜《かど》立っていたで....
巡査辞職」より 著者:夢野久作
。日盛りの蝉の声々が大海原の暴風を思わせる村の四方の山々を通抜ける幾筋もの小径を基線にして、次第次第に捜索の範囲が拡大されて行った。青年ばかりでなく村の大人たち....
親子」より 著者:有島武郎
月が、置き忘れられた光のように冴えていた。一同は言葉少なになって急ぎ足に歩いた。基線道路と名づけられた場内の公道だったけれども畦道をやや広くしたくらいのもので、....
映画の世界像」より 著者:寺田寅彦
。人間の身体各部が最初の格好な物さしである。手の届かぬ距離の計測には両眼の距離が基線となって無意識の間に巧妙な測量術が行なわれる。時間の測定には必ずしも時計はい....
地図をながめて」より 著者:寺田寅彦
ある。 地形測量の基礎になるだいじな作業はいわゆる一等三角測量である。いわゆる基線(ベースライン)が土台になって、その上にいわゆる一等三角点網を組み立てて行く....
耳と目」より 著者:寺田寅彦
二つずつあるのは空間知覚のためであって、二つの間の距離が空間を測量するための基線になるのである。耳と目とが同じ高さにあるのは視覚空間と聴覚空間との連絡、同格....
不在地主」より 著者:小林多喜二
が一番の好物で、酔うと渋い案外透る声で、猥らな唄の所々だけを歌いながら、真直ぐな基線道路をフラフラ帰って行った。――佐々爺が寄ると、何処の家でも酒を出した。酒が....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
縦貫せるリバダビット街を一過して市外に至る。この街路の長さ約十マイルあり。これを基線として、全京を東西両域に分かつ。さらに村路数マイルを歩して、牧場を一望して帰....
地球の円い話」より 著者:中谷宇吉郎
うのは、それほど恐ろしいものなのである。 六桁の有効数字の他の例は、三角測定の基線の長さである。土地の測量は三角法を用いて角度だけを測って組立てて行くので、そ....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
と論じている。 機動主義の法則を発見するを目的として地理学研究盛んとなり鎖鑰、基線、作戦線等はこの頃に生れた名称であり、軍事学の書籍がある叢書の中の数学の部門....
春の大方山」より 著者:木暮理太郎
でいる。恐らく毛無という名は測量部の称呼であろうとのことであった。此山は相模野の基線から出発した一等三角点で、其建設は明治十七年であった。尤も其以前に那須野の基....