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「堅人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

堅人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
子の口真似をいたして、頻《しきり》に理窟を並べて居《お》るという、斯《こ》ういう堅人《かたじん》が妹に見込まれて、大事な一人娘を預かった。お宅は下根岸《しもねぎ....
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
せん、それは何事も有りはしまいが」 きわ「有りはしまいたって新五郎はあの通りの堅人《かたじん》ですし、お園も変人ですから、変人同士で大丈夫何事もありはしません....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
に召したんですかい。まさかに、あの女の切り下げ髪にふらふらなすって、だんなほどの堅人が目じりをさげたんじゃござんすまいね」 「ござんしたらどうするかい」 とこ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
向きの人々はときに往々、柳町なぞとも隠し名にして呼んでいましたが、いずれにしても堅人たること天下折り紙つきのむっつり右門が、それも無粋といえば無粋な黒羽二重の五....
パンドラの匣」より 著者:太宰治
るのではないかと思う。支那に於いて、君子というのは、日本に於ける酒も煙草もやらぬ堅人などを指さしていうのと違って、六芸に通じた天才を意味しているらしい。天才的な....
花吹雪」より 著者:太宰治
事、わが右に出ずる者はあるまじ。顔面の大きすぎる故か。げせぬ事なり。やむなく我は堅人を装わんとす。 十、数奇好み無からんと欲するも得ざるなり。美酒を好む。濁酒....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
アない、一軒の主じゃアないか、然うして姉弟で堅くして彼アやって、温和しくして居る堅人だよ、伯父さんも村方で何とか彼とか云われる人で失礼ではないか、お前さんを主人....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
参ります道に江川村と云う所が有ります。此処に奧木佐十郎と云って年齢六十に成る極く堅人がございます。旧は戸田様の御家来で三十石も頂戴したもので、明治の時勢に相成り....
津浪と人間」より 著者:寺田寅彦
して災害当時まだ物心のつくか付かぬであった人達が、その今から三十七年後の地方の中堅人士となっているのである。三十七年と云えば大して長くも聞こえないが、日数にすれ....
幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
な、とかんがえて、そちらに足をむけました。 さて、この青年ぐらい、おとなしい、堅人はめったにありません。すこしばかりの散歩を、この人がするのは、さんせいですよ....
女難」より 著者:国木田独歩
。 それに長屋中、皆な私を可愛がってくれまして、おとなしい方だよい方だ、珍しい堅人だと褒めてくれるのでございます。ですからお俊ばかりでなくお神さんたちが頼みも....
教育映画について」より 著者:寺田寅彦
るものであるといったような時代放れのした気持が、いわゆる教育家や、特に真面目な中堅人士の間にいくらかでも残っている間は教育映画の時代は廻って来ないであろう。現在....
次郎物語」より 著者:下村湖人
な関係をもつものばかりであった。これは、この塾が地域共同社会の理想化に挺身する中堅人物の養成ということにその主目標をおいていた自然の結果だったのである。 塾生....
ばけものばなし」より 著者:岸田劉生
し大げさににくみ、興味に遊んでいる方を楽しまない底の意地の悪さがある。つまり昔の堅人とか、水野|越前守式の人にはそういうところがある。しかし何といっても、化け物....
荘子」より 著者:岡本かの子
「麗姫は近頃どうして居るかね」 これには遜もあっ気にとられた。あなたのような堅人がどうして麗姫のことを御気に掛けられますかと問わざるを得なかった。荘子はあっ....