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堅牢
「堅牢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
堅牢の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
属《けんぞく》、総じては上《かみ》は梵天帝釈《ぼんてんたいしゃく》、下《しも》は
堅牢地神《けんろうじしん》、殊には内海外海《ないかいげかい》竜神八部《りゅうじん....
「第五氷河期」より 著者:海野十三
植松総監は、急に忙しい身の上となった。 なにしろ、思いがけない大地震のため、
堅牢を誇っていた警視庁は、無残にも、半壊してしまった。 そういうわけだから、東....
「千年後の世界」より 著者:海野十三
、外から開くのでなければ、絶対に開かない仕掛けになっていたのである。棺桶の構造を
堅牢にするうえからいって、どうしてもそのようにするよりほか道がなかったのだ。 「....
「俊寛」より 著者:菊池寛
った。が、差し当っては、漁りと狩をするほかに、食料を得る道はなかった。 彼は、
堅牢な唐竹を伐って、それに蔓を張って弓にした。矢は、細身の唐竹を用い、矢尻は鋭い....
「聖書」より 著者:生田春月
僕の手に渡してくれた。見るといかにも古色蒼然たるものだ。全部厚革で、製本はひどく
堅牢だ。革はところどころはげたり、すりむけたりしている。縁も煤けている。何だかこ....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
がその結論は、思わしくなかった。三根夫が撮影録音してきたフィルムによって、天蓋の
堅牢さが、想像していたいじょうにすごいものであることがわかったのだ。本艇が持って....
「恐竜島」より 著者:海野十三
い。しかし支棒《ささえぼう》がしっかりはいったり、板が二重三重になり、筏はずっと
堅牢《けんろう》に、そして浮力もました。大きなかげもできた。 「よろしい、そこで....
「地球要塞」より 著者:海野十三
、十年の歳月と、多大な費用とを要したが、それが完成すると、わが海運力は、世界一|
堅牢《けんろう》なものとなった。 近頃、外国でも、そろそろ見習いはじめたようで....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
禁室にのこしておいた火薬箱が爆破するであろう。 だが、そればかりの爆薬で、あの
堅牢無比の海底要塞が、びくともするものではない。それでは…… 「もうあと一分だ!....
「○○獣」より 著者:海野十三
あった。まるで砂糖で作った菓子を下の方から何者かが喰べでもしているように見えた。
堅牢なコンクリートの壁が、みるみる消えてゆく。そのうちにガラガラと音がして、ぶっ....
「病房にたわむ花」より 著者:岡本かの子
し歌っては、庭を巡回して居ました、その一回の起点が丁度私達の立って見て居る廊下の
堅牢な硝子扉の前なのです。男は其処へ来る毎に直立して、硝子扉|越の私達を見上げ莞....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
勢で、かれこれ四五十|名も居ったでございましょうか。仕立てた船は二|艘、どちらも
堅牢な新船でございました。 『一|同が今日の良き船出を寿ぎ合ったのもほんの束の間....
「怪獣」より 著者:岡本綺堂
それでも、表の店の方は、建物が古いだけに破損が少ない。こういうときには昔の建物が
堅牢であるということを、今更のように感じました。それと反対に奥の別棟、すなわち家....
「書籍の風俗」より 著者:恩地孝四郎
もの、今日の大部分の刊行本が拠っている方法であって操作の簡単なことを長所とするが
堅牢の点は前者にはるかに劣るものである。その連結法の差異の外に、も一つ背の別様を....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
える諺は、数世間経験の末発見したる規則なり。 今、西洋社会は家屋の建築いたって
堅牢にして、その防御またいたって厳密なれば、知らず識らず人をして窃盗の念を絶たし....