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堅雪
「堅雪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
堅雪の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
んだん気息《いき》が細って死んでしまった。……何しろ深い谷の底のことではあるし、
堅雪にはなっていたが、上部《うわべ》の解けた所に踏みこむと胸まで埋まるくらい積も....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
やわらかくだいぶもぐるところがあった。しかし尾根へ出てからはアイゼンで気持のよい
堅雪だった。七合目附近から暗くなりだしので、安全第一と、この尾根を離れて左へちょ....
「なめとこ山の熊」より 著者:宮沢賢治
げてそれから孫たちの方を向いて「行って来るじゃぃ」と言った。 小十郎はまっ白な
堅雪の上を白沢の方へのぼって行った。 犬はもう息をはあはあし赤い舌を出しながら....
「雪渡り」より 著者:宮沢賢治
かた》くなり、空も冷たい滑《なめ》らかな青い石の板で出来ているらしいのです。 「
堅雪《かたゆき》かんこ、しみ雪しんこ。」 お日様がまっ白に燃えて百合《ゆり》の....
「一ノ倉沢正面の登攀」より 著者:小川登喜男
雪渓へと下った。冷い朝の微風は心地よく頬をなぶる。時々前面の岩壁を見上げながら、
堅雪の上をポツポツ登って行くと、やがて衝立岩の真下辺りで、二ノ沢の落込む少し上で....